宣伝と宣伝

解答選手権その後のこと。

少し前の話ですが、4/13(木)の朝日新聞夕刊に、チャンピオン戦のこと中心に掲載されています。

championmatchlight.jpg
デジタル記事はこちら→混戦・逆転、藤井四段V3 「詰将棋解答選手権」1点差で決着 (リンク切れに注意)

紙面の1/4ほどの大きな記事。ここまでスペースを割いてもらえるのは嬉しいですね。
なお左下にはちゃっかり自作が載っています。超難解作って 笑。

さらに、4/30(日)のNHK将棋フォーカスでも解答選手権が取り上げられる予定とのこと。
詰将棋イベントがもっとメジャーになっていってもらいたいものです。
来年の参加者数増加に期待がかかります。(今年も、過去最多だったのですが)

あ、あと作家の皆さん、選手権にふさわしい作品をぜひご準備ください 笑。



次の話題。
将棋情報局というサイトにて、詰将棋パラダイスがネット販売されることが決定したようです。
詰将棋パラダイス 販売開始のお知らせと記念キャンペーンのご案内

詰パラはたった5都道府県の限られた書店でしか売られておらず、定期購読するには郵便振替の面倒くさい手続きが必要でした。
将棋連盟の公式オンラインショップ(楽天)でも売られていたようですが、送料が500円もかかるため、多くの人が買っているようには到底思えませんでした。
それが今回、Web上で送料130円で買えるようになったというのは大きなアドバンスド。
しかも現在キャンペーン中につき、高価な書籍が抽選で当たるようです。
コンビニ決済にも対応というのもお手軽でよいですね。
これを機会に詰パラを手にとってみませんか。

解答選手権2017チラシ

今年も解答選手権のスタッフをやります。
ほとんどなんにもしなかった去年とは違い、一般戦のメイン担当を仰せつかっています。
詳しくは書けませんが、まあいろいろ仕事があるもので。

解答選手権の詳細については速報ブログを参照ください。

で、広報のために、毎年チラシをピエコデザインさんに作成してもらっているのですが(※)、今年は僕が作ることになりまして。
Adobeのソフトを購入、見よう見まねではじめてのデザインのお仕事。

※「どうぶつしょうぎ」のデザインをされた藤田麻衣子女流の会社です。

完成品はこちらです。

omote.jpg

ura.jpg

pdfのサンプルはこちら。
オモテ
ウラ

第11回、第12回、第13回と、色がピンク→緑→青ときたので、今年はオレンジにしてみました。
フォントをAdobeで使える無償のものに変えたり、長崎会場のシルエットが鹿児島だったのを修正したり(※)と、まあいろいろ大変でした。
※去年ミスってましたもんね 笑。→第13回初級・一般戦要項

でもこういう作業は実は大好きだったりするのです。(このブログのデザインも元あったやつからけっこうHTMLとかいじってるんですよ)

まあそれはさておき、解答選手権、チャンピオン戦3/26(日)、初級・一般戦4/8(土)です! ぜひご参加を。

MRIの中で詰将棋を解いた話

今日はちょっと物珍しい話を。

うちの将棋部のつてで、実験協力の通知がありまして、ちょうど暇でしたので、被験者として名乗りを上げました。
詰将棋を用いた脳機能計測。

MRIって、寝っ転がってでっかい円筒の中に入っていくアレです。
実は昔、自転車ですっ転んで頭を打った時に一度だけ入ったことがあるんですけどね 笑。
詰将棋を解いている際に、脳のどの部位が活性化するかをその機械で調べるのだそうです。

東大助教の中谷先生の研究室へ赴き、実験の説明を受けること約1時間。
先行研究、チェス。グランドマスターとアマ強豪がチェスの局面で次の一手を考えるのですが、読みの深さで言えば両者それほど違いはない。明白に異なるのは、グランドマスターは最善手を発見するまでの時間が短いということ。直感が優れていると言えるらしい。
プロとアマの間では、思考方法そのものが違うのか……?

中谷先生は山形出身とのことで、今回は将棋を使おうと。プロ棋士にも協力してもらっているようです。

MRIは強い磁場がかかるため、金属が身体に埋めこまれてないかなどの問診や、実験同意書にサインなどを済ませます。
どうやって問題に解答するかというと、両手のボタンで。
左右それぞれ3つずつのボタンを操作して、盤上のマス、そして駒種を選択して、最終手を入力するのです。
9手詰以内、1問30秒以内で解かなければなりません。

操作方法を覚えたら、大学の地下にあるMRI実験室へ移動。この地下、1年生のときにやっていた物理実験で何回も入ったことはあるのですが、MRIがあるとは知りませんでした。ただの壁かと思うようなところに実はノブがついていて、隠し扉みたいに開くんでびっくりです。

スマホやベルトなど金属類を外して、耳栓をして(撮像時はめっちゃうるさいので)、仰向けになって機械の中へサイナラ~~。
目の前に盤面が表示され、ひたすら解くの繰り返しです。
12題×5セットという 笑。
問題は解けるとすぐさま解答入力画面へ移行することもでき、結果的にセット間の休憩時間が増えます。

詰パラで言えばキッズルーム以下の3手詰もあれば、幼稚園としても難しめな9手詰もありました。
30秒の制限時間では焦る焦る。
解けたのは8割といったところですかね。
ただ、問題は解答の入力。両手のボタンでの操作なのですが、もちろん寝転がっているので見えません。手探りです。
トータル5回は操作ミスで誤答したと思います 笑。入力の取り消しが利かないもので。

5セットをこなし、2時間程度で実験は終了。
自分の脳の3D像を見せてもらうことができましたが、ああーふつうの脳ミソだっていう程度です 笑。

結果はゴールデンウィークらへんに教えてもらえるとのことで、まあ待っておきます。
僕は普段は解図しないので、いくら詰将棋作家といえども将棋部の中ではそこまでいい成績は出せません。
脳内に将棋盤がないのがつらいところで、実戦でも数手先くらいしかイメージできないんですよね。
詰将棋も暗算で解くのは今回やった9手詰くらいが限度です。パラだったら小学校でさえ盤に並べますし。
解けって言われると、まあ詰キストとしての慣れで補いつつ、そして明確な狙いのある作品であれば狙いを先に看破することによって解いてます。いい作者の作品ほど解きやすいってやつです。逆に実戦では頓死ばかりですし。
と、そんなことを中谷先生としゃべってました。
もし詰将棋作家が解図するときに使っている脳の部位が違うとかであればおもしろいですね。

そうそう、実験の前に棋力を書く欄があったのですが、僕は段位を持っていないので(将棋ウォーズでは二段~三段でしたが)、
「詰将棋作ってます」
と書いときました。

構想作家の思考回路

ブログを2週間も放置してしまったので、小ネタを一つ出してお茶を濁しておきます。



自作です。投稿はしていません。
ご覧のとおり、玉方銀の往復が狙いですね。
一応解説しておきますと、65銀消去のための「取らず手筋」が序の4手。意味付けは67封鎖です。
次は44銀を打つための香消去に移りますが、65馬~43馬と往復すればよさそう。43への龍の利きを外すために35角と捨てる手が入りますね。
ただし65馬のためには玉方銀の利きをそらしておく必要があり67桂。さらに香消去の後55玉44銀となったときに56を封鎖するため、44玉型で56桂を打って銀を戻しておきます。
そして最後は、35に龍を移動させたがために44銀を取られてしまい、しかし結果的に44の封鎖に成功。65の利きをもう一度外す67桂となります。
なお、9手目56桂と35角の手順前後をすると、33玉から抜け出されますね。

狙いは明快ですが、ちょっと配置がよくないことと、もう1回くらい銀を動かさないとなあということでお蔵入りしていました。
どうにかならないですかね?と会合でとある若手看寿賞作家に見せたところ。

「35角って必要なんですか?」

と。
さて、この発言の意味をくみとって、それに答えを用意してみてください。

僕は曲がりなりにも作者ですから、すぐに意図するところを理解したわけですが。

もちろん途中で35角、同龍としなければ詰みません。そりゃあ必要でしょうよ、と言いたくなりますが、もちろんそういう意味ではありません。
全体の構成として、35角、同龍の2手を省いた詰将棋にならないか、ということなのです。
狙いは銀の往復ですから、大駒捨てとはいえ余分な手は省きたいというのが構想作家の言い分です。つまり65馬、44玉、56桂、同銀生、43馬、55玉としたほうがストレートな表現になりそうですよね。
さっと見ただけでそれに思考がいくのはさすがだなと思いました。

で、僕はそれを半分ほど予期していて、即答したわけですが、さてこの2手を省けない理由はなんでしょう。
もちろん最後の44銀を捨駒にするため、ではありませんよ。それなら最初から44に玉方駒を利かせておけばいいわけで。

……答えは、「57の利きを消すため」です。
4手目、56同玉としたときに65馬で詰ませるため、57は塞いでおかねばなりません。
いっぽうで作意を追ってみます。銀消去から65馬、44玉で43への龍の利きはないと仮定して43馬、55玉と進んだ場合。44銀、56玉、65馬。ここで57が塞がっていたらこれで詰んでしまうのです。手順中44銀を同◯と取っても65馬で詰みですね。
元の図面では、35角、同龍の2手を挟む必要があるため、57の利きがなくなっています。それがゆえに44玉のときに56桂、同銀生として56を塞いでから、最後にもう1回67桂、同銀成と戻す手順が成立しているわけなんですね。

19-40t.png
(65馬、44玉の局面)

35角、同龍の2手は、龍をそらすという攻方のメインの目的をもたせながら、玉方にとってもプラスになるように調整された手なのです。

もともと僕もこの2手はない方針で作っていましたが、銀の往復を加えるためには57の利きを消さなければならないことに思い至り、想定していた作意手順に追加したものです。
こういう創作技術を、僕は広く「挿入」と呼んでいます。

というわけで、詰将棋作家がどういう視点をもって手順を構成しているのか、という例を説明してみました。
ふんふん、と思っていただければ。
この作品も行き場を見失っていたところを、こういう形で世に出せてよかったです。
なお、こうすればもっと往復回数増やせるじゃん、などの意見がありましたらご遠慮なく。

同人入り記念駒

重ね重ねで申し訳ありませんが、このたび詰パラ12月号で入選100回に到達いたしました。(最年少ですが最短にはあらず)
まあ同人入りしても同人室の投稿権を得るだけなのですがね 笑。

そんな中で、駒師の江仙さん(→ホームページ)と不思議なご縁がありまして、なんと将棋駒をプレゼントして頂けることに。
昔から駒は好きで、NHK将棋講座の裏表紙を眺めるのが楽しみだった僕にとっては、思ってもみない嬉しいことで……。
普段創作はすべて柿木で行っているので、今の住まいには駒は持ってきていないのですが、折りたたみの盤だけはあるのです 笑。まさにぴったりのタイミングでした。盤が駒に負けるという問題はありますが。

詰工房の前に、目黒駅周辺の喫茶店で江仙さんとお話ししまして、駒を渡して頂きました。
とにかく気に入ったので写真もたくさん載せてしまいます。

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江仙さんはご自身で書体を作られていて、一般に出回っている書体とは一線を画して、カリグラフィー的と言いますか、デザインを起こしたような書体が多いです。ホームページで拝見したときから「銀砂」に一目惚れしまして、今回もそれでお願いしました。

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盤に並べるとまた映えますね。
この矢倉の陣形図式はこのブログのどこかで見られます 笑。
おまけに素敵な根付も頂きました。

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江仙さんによればアルファベットを彫るのは漢字よりずっと難しいみたいですね。
制作に関するお話も聞くことができました。

というわけで、唐突な駒のギャラリーでしたが、感謝の気持ちの表現ということで。
同人作家になってよかったと、心から思った出来事でした。
大切に使わせて頂きます。

江仙さんも、15年ぶりくらいに詰将棋を投稿してみたとのこと。短コンで抽選漏れしてしまったらしいですが、またいつか誌上でお名前を見るのを楽しみにしています。

前記事に少し補足とお詫び

将棋連盟を敵に回してみようの記事、コメント欄やTwitterでたくさんの方にレスポンス頂いています。
僕もTwitterでいろいろ書いているのですが、あちらはあくまで非公式の"つぶやき"だと思っているので、こちらで補足とお詫びを書いておきます。

コメント欄、三輪さんを中心に意見があります。もちろんご自由に書き込んで頂けるほうが嬉しいです。問題提起を兼ねた記事だったので、どんな意見・批判でも歓迎します。
ただ、本件に関係のない方を誹謗中傷するのだけはやめてください。それはその方に迷惑がかかるので、ブログの管理者としてコメントを削除しなければなりません。ご自分のTwitterなどでどうぞ。
そして、たとえ僕の意見に同調している方の意見であっても、それを僕の意見、ましてや詰将棋界の総意と捉えるのもおやめください。

何度も書きますが、僕が主張したい部分は"リユース詰将棋"の提案であって、将棋連盟を批判することに焦点をあてているわけでもないし、将棋会そのものを批判するつもりは毛頭ありません。
タイトルを「将棋連盟を敵に回してみよう」にしたのは、記事の話題性を得るためという理由以外はありません。(実際、将棋連盟出題の詰将棋に余詰が多発している事実は多くの方に伝わったので、この点では目標達成です)
ただし、あまりに良識のないタイトルかつ記事の趣旨を倒錯するタイトルであったことに後から気付きました。お詫びします。

そしてもう一つ、タイミングが悪かったこと。現在は裏短コンの作品募集期間で、作品を投稿した、または投稿しようと思っていた方が今回の記事で不快な思いをされ、純粋に企画を楽しめなくなってしまった可能性があります。これに関してはひたすら反省です。
どうかこれに懲りず、裏短コンへの参加をお願いします。企画を成功させるには皆さんのご協力が不可欠ですので……。

将棋連盟を敵に回してみよう

裏短コン作品募集中。11/8(日)が締切。現在9名なのでまだまだ投稿お願いします。


9月あたりから、日本将棋連盟サイトのこのページで詰将棋が懸賞出題されています。
以前Twitterでつぶやいたのですが、その詰将棋のクオリティがアレなので……。とりあえず見て頂ければ分かります。
例えば以下の作品。10月19日出題分の飯野七段。



なんと驚いたことに、4手目の合駒が限定されておりません。そして好手は25桂くらいで、このやる気のない収束も……。

そして次の作品。10月26日出題、瀬戸七段。



手順自体は初手の駒取りを除けば初心者向けとしてはよさげですが、これまた驚いたことに、3手目32銀でバッチリ余詰んでおります。解答発表の際にそれに言及すらされていません。

さらに……現在出題分の中にも余詰作が紛れ込んでいて……。しかも作意より2手長いだけの余詰。これはさすがに今記事に書くわけにはいきませんが。
さらにさらに、桃燈さんからの指摘により、10月19日出題分第2問も簡単な余詰。3週連続で余詰を出しているわけですね。


僕がこれを通して何を言いたいかというと、これは詰将棋にとっての風評被害だということです。

まずこの連盟HPの詰将棋は、指将棋の初心者~中級者を対象として出題しているのは間違いありません。で、そういう層は詰将棋に対する知識が充分ではなく、細かいルールを誤解している場合も多いです(攻方は最短手順でないといけない、攻方は駒を余らせてはいけない、などというパターンを僕は今まで見てきました)。
そういう状態でこういった詰将棋を解くと、誤解を助長してしまう可能性がある!
合駒非限定だって、初心者をむやみに悩ませるだけです。

そして作品レベルに関しても。将棋連盟という、将棋会を代表する組織が出題しているのだから、将棋初心者には詰将棋もこれが水準レベルと思われてしまいます。詰パラのレベルの、奥深い世界に触れることすらなく。
連盟の詰将棋を解いただけで、詰将棋ってこんなものなのか、というイメージを持たれてしまうのです。

上に述べた2つの点は、我々詰将棋界というマイノリティからの身勝手な批判と捉えられるかもしれませんが、さらなる問題点が。
棋士の先生方の印象が落ちてしまうということです。
尊敬に値すべき棋士が、つまらない作品を出題している……中には余詰作まで。「えっ、棋士って、こんな簡単な手順も読めないの?」 そう思われても仕方ありません。
もちろん、棋士は一部を除いて詰将棋作成に関しては初心者です。そこに期待を抱いてはいけない……という意見もあります。しかし、それなら作品を表に出さないでおけばいいだけなのです。ゴースト作家を使う場合もあります。
なぜ、将棋連盟はそんな棋士に詰将棋を出させ、余詰作さえ修正を依頼せずに放置して、名声を落とすようなことをしているのでしょうか。まったく理解に苦しみます。

ちなみに棋士は詰将棋を1作提供すると段位に応じて数万円単位で報酬が出るようです(ソースは詰パラ)。連盟は1週間分の問題を確保するために十数万円の費用がかかっているはずなのですが……。
これがもし、タイトル戦を争うような人気棋士に登場してもらうのだったら、知名度と話題性の向上という目的も見えるのですがね。

苦情ばかり言っていても始まらないので提案を。
まず1つ目は先ほど言ったように、人気棋士の、しかもある程度のレベルの作品を出題することです。その棋士のファンなら解答意欲も増すと思いますし、それによって詰将棋に興味を持ってもらえたら一石二鳥。
別の方法としては、一般募集をかけること。将棋世界の詰将棋サロンみたいな感じです。

で、この記事のメインの目的は、将棋連盟を批判することではなくこちらなのですが……”使い回し”の詰将棋を作る、ということ。
将棋連盟の作品、3手から13手くらいまで、手数はさまざまですが、どれも易しいものです。簡素な形で、初心者向けで、といろいろ条件を加えていったら、手筋なども限られていきますね。特に初心者対象なら、覚えておきたい手筋というものも絞られます。
そこで、例えば詰パラと提携して、数十年前の保育園・幼稚園の作品から出題するのです。作者の同意と作者名の表示さえあれば、ノープロブレムなのではないでしょうか。
先程は”使い回し”とちょっと言葉が悪かったですが、これは作者にとっても、特に話題にならずに忘れ去られていってしまった作品に再び陽の目を当てるチャンスでもあります。”使い捨て”だったものを”リユース”するのです。

これはなにも将棋連盟HPだけに限ったものではありません。例えば新聞や雑誌の詰将棋、指将棋啓蒙書のための詰将棋、などなど、リユース詰将棋の利用価値はたくさんあります。
詰パラのレベルの詰将棋が、手筋のエッセンスが詰まったものだと言えるとしたら。そして右上簡素形好短編の泉が有限だとしたら。中途半端な形で同一作を避けようとして既発表作の劣化を製造し続けるよりも、過去の好作に光を当てたくありませんか。

リユース詰将棋が5000題ほど集まったら、そこにビジネスの可能性さえあるのではないか……、と密かに思ってみたりするのでした。

摩利支天さん逝去

おもちゃ箱掲示板でミーナさんが投稿された、突然の訃報。

「摩利支天のペンネームで活躍された、橋本浩文さんが亡くなりました。まだ55歳の若さでした。いっしょに詰工房にも行きました。ショックです。ご冥福をお祈りします」

摩利支天さんと初めてコンタクトを取ったのは2010年2月10日。
「初めまして、こんばんは(^0^)/」という、いきなり親しみのあるタイトルでメールが送られてきました。
内容は「何かの際は、お気軽にメール下さい」というだけのもの。

僕は詰パラ初入選が2009年5月なので、それからまだ1年も経っていない頃のことです。中学1年生でした。
摩利支天さんの名前は、全詰連の看寿賞一覧で見たことあるなあ、長編を作ってるんだっけか、という程度。
とりあえず挨拶代わりにメールを返信して、自己紹介しつつ、そして摩利さんからの3度目のメール。
なんと、摩利さんの過去作、創作記録、在庫作、検討中の作、作品集の原稿、などなど、膨大なデータがlzhファイルに圧縮されてメールに添付されてきたのです 笑。

それからメールで摩利さんとのやりとりが始まるわけですが、こちらがメールを出してそれに返信する早さが半端ではありません。1日に3通ほど届くこともありました。
すごい人だ(ある意味ヤバい人だ)と思いつつも、でも詰将棋の腕は前歴が証明していて、そして僕にとってはその時点でほぼ唯一の詰将棋仲間でした。
「鈴川さんは長編の才能がありますよ」などと言われ、挑戦してみた記録がこの記事この記事にも。(過去記事は今見ると文体とか内容とか恥ずかしい!)
コメント欄にいる「こじはる」さんが摩利支天さん。アイドルの追っかけも大好きだったようで、AKB48のメンバー名をそのままペンネームにしていてちょっとどうよと思っていました 笑。
ともかく、そうやって僕の創作技術を高めることに一役も二役も買ってもらったのが摩利支天さんでした。

摩利支天さんとの合作が詰パラに発表されたのは2011年10月



タイトルは「デスペラードII」で摩利さんの命名。
手順自体は、繰り返し趣向の見られる打歩物で、こちらが摩利さんの発想。僕は収束などを手伝いました。原図はやたらと長い収束で狙いがぼけていたため、短く切り詰めようということ。まあでもしかし収束用の配置が目立ちすぎるので、今ならもっと改良していたと思います。13手目から61龍、82玉、71龍という迂回も大キズと見なします。

合作第2弾は、2012年7月に大学院に発表した「魔導研究所」。僕にとっては初の大学院入選でした。



前作とは役割分担がまるきり反転していて、原図はこのブログで「今週の詰将棋」として出題していた図。摩利さんのアイディアによって別物になって、そこを僕がさらに改良と逆算を加えていきました。ただ序の4手ほどは摩利さんがどうしても逆算したいということで、僕は不要かなと思っていたのですが、折れました 笑。
ちなみに命名も僕です。

と、いうように、お互いに計400通以上ものメールをやりとりしていた僕と摩利支天さんですが、魔導研究所の仕上げの部分などで詰将棋観の違いも見えてきたわけです。あと高校受験のために詰将棋を少し休んでいた時期もあって、だんだんメールの数も少なくなっていきます。

2013に入っていると、摩利さんから、詰将棋が作れませんとのメールがよく届くようになりました。
my cubeにある詰将棋を片っ端から改良したり、3手5手の素材はありませんかということもありました。
そして、摩利さんお得意の、簡素形を並べて柿木に解かせるという創作法。これも手伝ってくれませんかという依頼もありましたが、僕には時間と根気とマシンスペックが足りないということをお伝えして柔らかくお断りしていました。
最終的には摩利さんがなんとか完成させて、詰パラで発表されていましたね。「風のマドリガル」「光のカテドラル」などもそうです。
マシンを使って瞬時に解答ができる時代、そしてマシンを使って解答してくる解答者もいる時代なのだから、こちらもマシンを使って思い切り難解にしたい、などと仰っていたのが印象的でした。

しかし、どうやらそういう傾向の原因は別にあるらしく、複数の持病に苦しめられる日々を送っていたようです。
「寝付けません(´;ω;`)」というタイトルのメールもあります。
もともと持病のためお仕事をずっとされていなかったらしく、病床で時間だけは余ってマシンに解かせて創作をしていた……という姿を思い浮かべてしまいます。

僕に届いた最後のメールは2013年10月5日。

毎度、摩利支天です。
いつもお世話になっております。
ついに、入選100回に到達しました。
目標に到達しましたという感じですね。
札幌市は、いよいよ本格的な冬に到達しました。
そちらの方も、くれぐれもお体を大切にしてください。
それでは、失礼致します。

摩利さんが同人入り。にも関わらずメールにはいつもの軽快な文章も、顔文字もなく、たったこれだけでした。
しかし当時の僕は、摩利さんの創作途中の作が次々と送られてくるのに若干辟易していて、添付ファイルがないことに逆に安心してしまい、すぐに返信はしなくてもいいかと思ってしまいました。
結局、返信したのは年が明けてから。年始の挨拶のつもりで、そしてついでに摩利さんの創作途中作を改良したファイルも送ろうとしました。
しかし、メールが送り返されてしまうのです。日を置いて送ってみてもだめでした。
いつの間にか、摩利さんのメールが消えてしまっていたのです。

それ以来、一切の連絡はなく、2年経っての訃報。
悲しみよりも、僕にとってかけがえのない方を失ったような喪失感のほうが先立ってしまいます。
11月号詰パラにも、大学院と彩棋会で入選されているではありませんか。
亡くなったことが未だに信じられません。

柿木将棋9を使いこなす

会合などに参加すると、柿木を操作してスライドで作品を鑑賞するような機会がよくあります。
柿木ユーザーの中には便利な機能を知らない方もいらっしゃって、ちょっともったいないなと思うこともあるので、ちょっとマイナーな機能をなんとなくまとめてみることにしました。
なお、私が使っている柿木将棋9で話を進めるので、バージョンによってはその機能がない場合もあります。

【柿木将棋9の購入】
詰将棋を創作する際に、柿木将棋はもはや必須品です。詰将棋ってどうやって作ったらいいの?と訊かれたら、柿木将棋を買うことです、と真っ先に答えましょう 笑。
で、これも会合であった話ですが、柿木将棋ってどこ行けば買えますか?秋葉原に売ってるかな?と訊かれてびっくりしました。バージョン8とは違いシェアウェアなので、ネットでダウンロードできるのです。ただ、ファイルを開くのにライセンスキーが必要です。
柿木の将棋ソフトフェアから、「柿木将棋IXをV9.11にアップデイト」をクリックしてVectorのサイトに飛んで、ダウンロードします。またライセンスキーは1080円を支払って手に入れます。クレジットカードをお持ちでない方は柿木氏と要交渉でしょうね。(僕は母のカードで買ってもらいました)

なおサイトにはWindows8.1まで対応とありますが、Windows10で使っていても特に問題なく動きます。

【各種設定】
バージョン9になって、オープニングが省かれましたが、古いバージョンをご使用の方で、まだ毎回最初にあの微妙な曲を聞かされている方は、設定で消すことができますので、強くお勧めします 笑。
あと、おそらく虎斑のどぎつい駒が初期設定になっていて、僕はこれが気に入らなかったので、「表示」→「盤・駒の設定」から変更しています。「木目2」「木目4」「中型」「巻菱湖」と設定するとこのようになります。

kakinokiuse5.jpg

バックグラウンドで別のブログなどを開いて、それを見ながら図面入力するのに便利です。(まあ僕はただでさえ画面の小さいSurfaceを使っているので)
ちなみに、柿木右上にある「情報フォント」に何を表示させるかは、「各種設定(スパナのマーク)」→「動作2」のタブで変更できます。
僕は上から、作者、発表、作品名として使っています。こんな感じ。左側のはこのブログです。

kakinokiuse2.jpg

また、棋譜再生の時の駒音はOFFがおすすめです。またアニメーション速度は「速い」にしておきましょう。「各種設定」→「再現」タブで設定できます。

あと、「盤・駒の設定」で「外部駒使用」というのは、ネットなどで配布されている駒を使える機能です。サンプルとして、僕が昔作った駒がありますので、試してみたい方はどうぞ。

L_kouzan5c9.png

青柳衝山というフリーフォントをベースとしています。
ダウンロードした後、拡張子を[.bmp]に変えて使ってください。こんな感じ。

kakinokiuse4.jpg

【継続対局】
変化紛れを調べるために、右クリック→「盤面編集の開始」として、いったん棋譜を消してしまう方はいませんか? 便利な設定があります。これが継続対局です。
柿木上部のバーに「継」とありますからクリックすれば、棋譜に分岐を作成しつつ変化紛れを入力していくことができます。途中で「詰」ボタンを押しても、対局は続いたままです。
「ツール」→「思考・対局設定」→「自由ルール(人対人のみ)」にチェックを入れることをお忘れなく。また「編集」→「棋譜の分岐を作成する」にもチェック。

【詰将棋用設定】
どれだけのメモリを解図に充てるかを指定できます。「ツール」→「思考・対局設定」→「詰将棋」タブで、原則は
・「長手数用」を選ぶ
変化が割りきれているかを確かめる際は「短手数用」にします。短手数用ならば、必ず手数が短くなるように詰ましてくるからです。長手数用は、柿木将棋が「詰みそう」と思った順番で思考してくるので、最短手数ではない場合が往々にしてあります。
10手を超えてくる作品は、長手数用にしたほうが速くなります。
・「読み表示」は7手
柿木がどの筋を考えているかをアンダーバーに表示します。創作に便利です。
・メモリは一番小さく
難解作はメモリを大きくしないと解けません。ただ、「詰」ボタンを押して解図が始まるまでのコンマ何秒かはメモリを小さくしたほうが早くなります。マシンスペックにもよりますけどね。
また、余詰検討に時間がかかりそうな場合はメモリを増やします。
・「変化別詰チェック」は3手、10ms
この手数と時間を増やしたところで、結局は変別に落ちる場合が多いです。解図時間が長くなるだけで意味がないので、最も短くしておきましょう。
ただ、さすがに0msにしてしまうとまともに動作しなくなるので注意!
・残りは全部チェックを外す
ここはお好みですが、2つだけ注意。
「2手長駒余りを許容する」のチェックを外したところで、変長を見逃す場合が頻繁にあります。自力でチェックしないといけません。
「不詰を改善」は、非限定の多い長編などを解く際にはチェックを入れます。詳しくは柿木氏の論文を。

解図中にアンダーバーに出てくる「求解中」とは何か。僕もはっきりと言うことはできませんが、おそらく詰んでいることは分かっていて、どの応手が最善かを比較しているプロセスだと思われます。「変化別詰チェック」を長くすると、この時間がどんどん増えます。

【余詰機能】
「対局」→「余詰を調べる」で余詰検討ができます。ここの設定についていくつか。
・「成・不成の違いは調べない」のチェックをはずす
打歩詰の作品で不成が作意のところ、成でも詰んでしまったら明らかに余詰ですよね。これを検討から漏らさないための設定です。また作意は成で、不成でも詰むのだけれど、不成だと手数が伸びる場合があります。これも限りなく黒に近い余詰です。
・時間制限と進行度制限
お好みで。私は時間のチェックをはずし、進行度は250くらいにしてあります。もちろんここで検討に漏れがある場合もありますが、例の「継続対局」から紛れを1手入力して、「詰」ボタンを押すことによって、かなり綿密に調べることができます。
・「各局面で複数の余詰を検出する」にチェック、「余詰検出で中断する」のチェックをはずす
まあ初形曲詰ですべて柿木頼りという行きあたりばったりな創作でない限り、どんなパターンで余詰む可能性があるのかしっかり把握する必要があります。
・「長手数用」「現局面から」が原則
「短手数用」は、例えば変化が割りきれていることを確かめようと検討したところ、柿木が長い手順(or変同駒余らず)で詰ませてきたために、変化手順の余詰を検討する時に使います。この時、「手数制限」は「作意に対して0手まで」にしておきましょう。ここで検出された余詰によって、変化が割りきれているかどうかが確認できます。
詳しくは、次の記事あたりで書きたいと思います。

最終手余詰は、普通の余詰検討では検出できないです。しかし、最終手1手前の局面にしておいて、そこで余詰検討をかけることによって可能です。これは柿木8からの新機能です。

【便利なキー操作】
風みどりの玉手箱にまとめてあります。念のため引用しておきます。

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[Ctrl]+[w] 詰将棋を解く
[Ctrl]+[y] 継続対局(変化紛れの入力)
[Ctrl]+[g] 投了(「対局中」の終了)
[Ctrl]+[e] 局面編集
[Ctrl]+[F5] 詰将棋情報を開く

他にもたくさんあります。例えば「対局」をクリックすると、「中断」は[Ctrl]+[q]となっていますね。

特に便利なのは、[PageDown]と[PageUp]です。僕の場合下図のような管理をしているので、どの番号がどの作品だったか覚えられません。

kakinokiuse3.jpg

そこで、ファイルを1つずつ開いていくわけですが、「ファイル」→「開く」を繰り返すのはひたすら面倒です。そこで、まず「17-1」を開き、目当てのファイルではない場合は[PageDown]で次のファイルを開く、という操作をテンポよくやっていけばいいのです。
ただ注意したいのは、上図のように「17-1」、「17-2」、……と並んでいるにも関わらず、[PageDown]で開くのは「17-1」、「17-10」、「17-11」、……、「17-19」、「17-2」、「17-20」……という順番になることです。まああんまり気にしなくてもいいのですが。
ちなみにファンクションキーの操作を反転させている方は、[Fn]と[PageDown]同時押しです。

そして、これも以外と知られていないのですが、後手の持駒の歩18枚を、ぜんぶ先手の持駒にしたい場合。1つずつやるのは面倒です。こういう時は、[Ctrl]を押しながら右クリックで歩1枚を移動させると、ぜんぶ移動したことになります。
また[Ctrl]と[Shift]を同時押ししながら移動すると、歩だけでなく駒すべてを移動することができます。盤面から駒台へ、という移動も可能です。

【棋譜・局面のコピー・貼り付け】
「編集」→「棋譜のコピー」で、棋譜をクリップボードにコピーすることができます。基本的にkif形式でいいでしょう。メモ帳などを立ち上げて貼り付けてみてください。
逆に、このテキストを柿木に貼り付けることもできます。
よくネットで、kifu for Jabaを見かけると思います。「詰将棋おもちゃ箱」で使われているような動く将棋盤です。あれの左下の「棋譜保存」をクリックすると、そのテキストが現れるので、コピーして柿木に貼り付ければ、簡単に取り込むことができます。
なおmy cubeでも使っているフラ盤の場合、左側にある「C」ボタンをクリックすると、コメント欄にテキストが現れるので、それをコピーしてください。
おまけ。不可能手順を入力することもできます。このテキストを無理やり書き換えて、それを柿木に貼り付けるのです。まあ実用性はフェアリー作品くらいにしかないのですが。


一応、次の記事あたりで実際の詰将棋を持ち出してきて、それを効率良く検討する方法をサンプルとして載せてみる予定です。
(予定は未定です。またうちの柿木の調子がよろしくないので、無期限延期の可能性)

投稿用紙作成マニュアル

名無し名人さんのブログで、入選するための投稿用紙の書き方マニュアルという記事が出まして、なかなか反響も大きいところで、鈴川の投稿用紙も公開してみたいと思います。

投稿用紙サンプル

実際の投稿用紙とは若干異なりますが、今はだいたいこのような形式で投稿しています。
昔は鉛筆で手書きだったのですが、盤面を書くのが面倒くさい&手元に残らないというデメリットが目立ったので、今はもうすべてWordで作るようになりました。別に字はそこまで汚くはありませんが……。

【基本的な注意点】
追記:桂花さんから、短大担当ならではの視点でコメント頂いたので、一緒に紹介します。

1、用紙サイズ
上のサンプルはB5ですが、作品のボリュームによってA4になることもあります。
短手数でもっとコンパクトにまとまるのであれば、とりあえずB5サイズで作っておいて、紙に印刷した後にカッターで下半分を切り、結果的にB6サイズになることもあります。
まあ、常識外に大きい・小さいということがなければ、なんでもアリでしょう。

桂花 「A4はありがたくないです。今なおB5がマジョリティで、解答の束が送られてくる封筒もB5+αという感じのサイズのためです。整理の都合上、B5がありがたい状況で、鈴川さんのようにその下部を切るのは何ら問題ないです」

2、希望先
詰パラに投稿するなら必ず希望先を書いておきましょう。投稿作はいったんは詰パラ編集部に行き検討者に回されます。完全作と分かり次第、コーナー担当に送られます。この間1か月くらいだと予想。で、どのコーナーに送るか迷う場合があり、そうするとこの浮遊期間が長くなる可能性があります。
また、希望先のコーナーを書いておいてもたらい回しになる可能性はないこともないので、「転送不可」と書いておけば確実でしょう。
僕の場合、中編作の多くがデパートに転送されてしまっているようで、そしてデパートは返送をしないスタイルらしいので、たぶん20作近く溜まっているのではないかと。こういう状態を避けるためにも「転送不可」と書くのは良さそうです。

桂花 「短大では検討者に回されず、直接私に回ってきます」

3、図面
手書きの方は、連盟などで買える図面用紙を貼り付けたほうがいいでしょうね……。定規を使って書くのはかなり面倒でした。
PCで作る場合は、図面作成ツール・ソフトを使いましょう。ググればたくさん出てきます。ちなみに僕は波崎黒生さんのソフトを使っています。
名無し名人さんは、盤面の星はないほうがいいと言っていますが、僕はアリ派です。実際の将棋盤にも星はありますし、見栄えがいいです。

4、作意
棋譜を詰パラ表記にして、改行する手数を揃えるというのが基本定跡。
ただ、僕は成香は杏などと表記します。あと打合と移動合が可能な場合は、「22金打合」「22金移動合」などと書きます。
4手改行、8手改行というのは、詰パラがそうなっているからでしょうね。僕は6手改行がいちばん収まりがいいので、こうしてます。

桂花 「見やすければ特に何手改行でも気にしません。2枚以上の投稿用紙で、図面と作意が同時に見られないのはちょっと手間です」

5、変化紛れ
Wordなら「イ」を○で囲むことも簡単にできるので、詰パラと同じようにしましょう。変化はイロハ、紛れはABCです。環境の問題でできない場合は、(a)などとしていました。
上のサンプルにもあるように、合駒の意味付けなどにちらっと触れておくのもいいでしょう。
ちなみに、変同や合駒非限定を隠すのはオススメしません。採用されても酷評の道が待っています。
あまり簡単な変化などは書かなくても大丈夫だと思います。
でも、これを書いている最中に変同や余詰に気付くこともよくあります。

桂花 「いちばんありがたいのは、そのまま詰パラに転載できるもの。この変化・紛れは見てほしいというものや難しいものは記載し、必要ないものは記載していないのが楽です」

6、作者コメント
ここがメインです。解説のように作意に沿ってコメントしていくのもありで、実際上ではそういう形式をとっています。
短編の場合は、狙いの一手がこれです、など。
余詰消しの配置なども触れておくといいです。そう書いているうちに1枚減らせることに気付く場合もあります。
名無し名人さんは欠点を書かないほうがいいと言っています。これにはある程度賛成です。
欠点をあえて目立たせなくするように書くのもアリで、僕はよく取り入れています。「ここの玉の逃げ方は非限定ですが、どちらに逃げても紛れが増えるわけではないので、解答者を惑わすことはなさそうです」「駒取りは多いですが、手順全体のゴツゴツしたイメージに厚みを添えています」「変化紛れが乏しく単調なきらいはありますが、解答者を悩ますよりも楽しんでもらうことが狙いなので」などなど、ものは言いようです。
もう一つ、名無し名人さんが言われている、作者コメントが結果稿に引用されて載せられる短評のスペースが減ってしまう点について。
これは簡単、「本作が採用された場合、結果稿に作者コメントを引用することはお控えください」と目立つように書いておけばいいのです。
僕も一時期はそうしていました。解説者としては作者が解説してくれることほど楽なことはありません。それを防ぎにかかるわけです。最近はあまり書かなくなりましたが、やっぱり短評は多いほうがいいので、復活させようかなと思います。

桂花 「解説スペース・短評スペースの問題は理解できるのですが、そうは言っても多数の読者からしたら作者の言葉は読みたいだろうという推測もあります。しかし、長すぎる作者コメントの一部だけを掲載するのはいかがなものかと思うため、悩むところです。
折衷案として提唱したいのが、作者コメントは好きなだけ書いておいて、それとは別に掲載用のコメントをコンパクトに書く、という方式。三輪さんがこれに近い方式を採用しておられます。これがスタンダードになると、担当者としてはありがたいです」


7、個人情報
郵便番号、住所、氏名を書きます。
何度も言いますが鈴川優希はペンネームですので、本名も書くようにしています。
で、電話番号は書いていません。というか投稿規定に電話番号を書かなければいけないとあることを初めて知りました 笑。
でもメールアドレスは必ず書いておいたほうがいいと思います。意外と連絡が入ることがあります。僕も昨日、投稿作に変同があるとメールで指摘されました。
そして、「全短評送付希望」と書いておくと、メールしてくれる親切な担当もいます。

桂花 「短評集は喜んで送付しますが、すぐ忘れてしまうので、結果発表号が出る頃を見計らってその旨のメールをいただけると、送付忘れが防げます」


さて、これで鈴川の投稿マニュアルを終わりにします。
「詰パラの投稿のやり方が分からなかったけれど、この記事を読んで大変参考になりました」というコメントが付くことを待っています 笑。

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About
my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

第n回裏短編コンクール
2015年11月に開催した企画で、7手詰を募集して17作を出題しました。45名もの方に解答していただき感謝です。順位発表はニコ生で放送するという新しい試み。

第φ回裏短編コンクール
2016年、裏短コン2回目の開催。9手詰25作出題の大盛況でした。結果稿はいずれもブログ右袖のカテゴリーからどうぞ。

たのしく、うつくしく。
難解? 複雑? そんなものとは無縁な「易しいからこそ楽しい」作品を紹介していく連載です。不定期更新。

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自作を解付きで出していた企画で、現在#120をもって休止中。在庫整理の意味合いが強いので質より量です。

今週の詰将棋・
詰将棋ウィークリー

今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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