玉図11番マイナーチェンジ

今回は桑原君仲の「将棋玉図」。
玉図といえば、石畳図式が有名だと思います。ただ、「平易な手順」とされ、完成度は高くはないのですが、僕としてはあの美しい詰上りを見ただけで十分です。

第11番は、今では基本と言える角打ちが含まれますが、それだけが主眼ではありません。







5手目の1三飛成! これは17手目の2二歩を、打歩詰でなくするための手です。単純なのですが、それでも飛を得て余詰がないとは、君仲の作図力は並大抵ではありませんね。
気になるのは、1三飛成と5一角が手順前後しても良い、という部分です。これは現代版としては必ず修正しないといけないところ。







と、これがマイナーチェンジ後なのですが、5一角がなくなってしまいました。(笑)
まあ序の桂合と、配置の整理でなんとか勘弁してください。
でも初手の4二角という手は、同香なら3三角と捨てて詰むので、原図の3三玉に対する5一角と同じという解釈はできないでしょうか?

図巧36番マイナーチェンジ

久し振りにマイナーチェンジをしてみましたが、うまくいかず……。
図巧36番です。







怒涛の捨駒で飛を消去する手順ですが、残念ながら余詰です。
また、収束3手が緩んでいるので、ここをマイナーチェンジ。







なにしろ攻駒が強力なので、と金が散在しています。盤面13枚は多いですねえ。
これでも余詰を防げているのか心配ですが。(笑)

無双78番マイナーチェンジ

マイナーチェンジシリーズが増えてきたので、新しくカテゴリーを設置しました。

今回は、無双のマイナーチェンジも見てみたい、との声があったので、無双78番を。







皆さんご存知、宗看の「詰むや詰まざるや」。中でも30番は神局と言われるほど有名ですが、この78番も、かなりの好作だと思います。
金の周りをぐるりと回る角。実はこの角は邪魔駒なのですが、消去するためにはまず2七の歩が邪魔、となり、この押し売りが成立しています。

本作の(現代詰将棋としての)問題点は2つ。8手目5七玉と12手目3八玉が変長であることです。
今回はこれを消すためにマイナーチェンジ。







これがマイナーチェンジ後。原図12枚から、14枚へと駒数が増えてしまっています。(汗)
しかし12手目の変長は厄介で……。7八を塞ぐことで、尻金までの詰みをつくっています。
また、4手目6五同金は、同龍、4七玉、3七飛、4八玉、4五龍迄。8六の角は5九まで利いているのです。
9七歩の配置も、8手目同金を割り切るための意味あるものです。

今回は、作意の変化はなく、変長の修正だけに終わりました。原作の完成度が高すぎるんですよねえ。(笑)

図巧15番マイナーチェンジ

マイナーチェンジしかネタがなくなってきた感じですが……。
今回は古図式の王道、図巧。








図巧15番です。
序は駒を捌いていき、19手目が主眼。ここで成ってしまうと、6二歩合で打歩詰に誘われ、逃れとなります。
ここを中心に、マイナーチェンジに挑戦。







こちらがマイナーチェンジ後。
原作は、トドメの角成を取らずに逃げると変長だったので、1三を封鎖してこれに対応しました。
序は大幅にカットし、なるべく安定された図を得るように心がけました。
7手目の3一飛成が捨駒でなくなったのは少し残念ですが。


今回はこれで終わりです。
来週あたりには駒の性能分析を完結させようかなあ。


竒攻57番マイナーチェンジ

今回も竒攻のマイナーチェンジです。第57番。







実戦形で9二飛と捨てるのはすでに常識となってしまいましたが、本作は9二飛と捨てた後にさらに8二飛と捨てる作品です。そのココロは、初手8二飛には7二銀移動合があるので、9二地点も先に塞いでおくのです。
その後の手順もきれいで、角先角銀(?)から清涼詰で、古図式らしかぬ好作だと思います。

しかし、実は問題が。初手8二飛には7二銀で逃れと書いたのですが、5二金からしつこく追っていく順で早詰となってしまうのです。今回はマイナーチェンジというより、この余詰の修正となりますかね。







マイナーチェンジ後はこの図。作意はほとんど同じです。
しかし、9一銀を配置したことにより、実戦形の価値が損なわれてしまいました。9一香のままだと、どうしても余詰が防げませんでした。
その代わりと言ってはなんですが、4二桂を配置することで、5手目を焦点捨てにできました。

竒攻は、今から100年以上も前の作品であるにも関わらず、現代的な作品が多いように感じます。


竒攻62番マイナーチェンジ

改作、ではなく、マイナーチェンジのシリーズです。
例によってマイナーチェンジですので、作者の狙いとは違う部分があるかも知れません。

今回は、「将棋竒攻」の第62番。あまり有名ではない古図式かと思います。作者は「竹内伊蔵」という人で、駒の書体「淇洲書」を書いた「竹内淇洲」の父親らしいです。(詳しいことは詰将棋博物館で読むことができます)
作品自体は捨駒中心の作品です。







これがその62番で、邪魔駒消去の序から、龍捨ての収束まで、締まった作品です。
唯一気になるのは、9七角が途中から作意に関係ない駒となってしまうことで、今回はこれをどうにかしようという着想で、マイナーチェンジを試みました。







主眼が、玉方龍のスイッチバックとなりました。つまり、この場合の合駒の意味付けは、後の6四角を取るためのものとなりますね。そのために、初手もそっぽ行きとなりました。
7九馬の配置はちょっとみっともないですがね。あと、序の邪魔駒消去がなくなったのも……。

僕が自分で詰将棋を作る時も、このように正算で捨駒を繰り出せるようになれればいいのですがねえ。(笑)


無双76番マイナーチェンジ

作図力を養うためにということで、無双76番のマイナーチェンジに挑戦。
以前は「改作」と銘打っていたのですが、古図式に「改作」という言葉を使うのは適切ではないかなと思い、マイナーチェンジという言葉を用いています。







こちらが原図。と金を翻弄する美しい手順。そのココロは、4七銀の邪魔駒消去です。16手目、3五玉と逃げられた時に4七桂を用意するためですね。
しかし、その主題が終わってからの収束が長すぎるように感じました。余詰や変長もありますし、これは改善の余地ありと思いました。







こちらがマイナーチェンジ後。収束はばっさり切りました。それでも6四角は捨てるので解後感はまずまずかな。
ただ、4七銀消去の意味が、作意に出てくる、という点は、少し劣りますかね。
と金配置が多い理由は、4三とを金にしたら余詰が出るため、他の金も全てと金にして4三とだけが浮かないようにしたためです。
6八銀の配置だけが勿体ないですが。


古図式をいじることは批判もありますが、創作力をつけるための練習として、マイナーチェンジをしていったらいいなと思っています。


図巧30番マイナーチェンジ

しばらく間があいてしまった改作シリーズですが、今回は第30番です。







馬を翻弄する手順がすばらしいです。ですが、なぜか成香があったり、これしかない駒取の初手があったり、改作の余地があると判断しました。






こちらが改作後。

頭2手は削り、収束もバッサリと切りました。あと、翻弄する駒は銀に変更。
4一銀でも置いて、9手詰にする案もありそうですが、重くなるのでしませんでした。



それにしても、改作は作図力がつきます。構想モノの詰将棋を作った時、作品をよりよくするため、役立てばいいと思っています。



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図巧29番マイナーチェンジ

さて、この改作シリーズですが、いつまで続くことやら。






これは、図巧唯一の双方不成として知られる第29番。今回はこれをいろいろといじってみました。






ハイ、だいぶ駒数多くなりました。(汗) しかも増えた5枚はいずれも余詰防ぎだけの配置という惨憺たる状況です。

で、手順は……と金の移動中合と角合の2段合を出すことに成功しましたよ。(^◇^) 角を取る前に飛車不成が入ったところも我ながら気に入っています。

今回は玉位置も変わって、手順もかなり変わりました。どちらがいいかといえば、原図でしょうね。(笑)
まあ逆算で合駒を出す練習にはなったし、それはそれでいいか。



第33回今週の詰将棋で、坂本栄治郎さんを誤解扱いしてしまいましたが、正解であることが分かりました。坂本さん、すみませんでした。
よって、ランキングは次のようになります。

正解数累計ランキング
1位 三歩人(32)
2位 ほい(31)
3位 坂本栄治郎(29)
4位 タラパパ(25)
5位 馬屋原(22)




第34回今週の詰将棋の解答もよろしく!




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図巧35番マイナーチェンジ

先日の記事で、「改作」と銘打っていたのですが、古図式を改作するということはいろいろな批判があることも知り、題を「マイナーチェンジ」としておきます。






今回は、図巧の第35番です。飛車の消去はとても見事ですね。
しかし配置が重いなあと思いました。






こちらが改良後。
今回は手順はいじらず、ただ駒数を減らすことだけに専念しました。銀が一枚消えたのは大きいでしょう。
紛れは減ったかもしれませんが、邪魔駒消去を見せるものであって、難解を求めるものではないので、これでかなり良くなったと思います。


僕は、どうにも推敲が苦手で、余詰防ぎの駒などを大量に置いてしまいがちですが、このような改作を繰り返すことで、その力を養っていけたらいいなあ。
それにしても図巧はもとがしっかりとしているので、楽しく改作することができました。




今週の詰将棋出題中! たくさんの解答、よろしくお願いします。




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my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

第n回裏短編コンクール
2015年11月に開催した企画で、7手詰を募集して17作を出題しました。45名もの方に解答していただき感謝です。順位発表はニコ生で放送するという新しい試み。

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2016年、裏短コン2回目の開催。9手詰25作出題の大盛況でした。結果稿はいずれもブログ右袖のカテゴリーからどうぞ。

たのしく、うつくしく。
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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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