詰パラ 入選88回 短期大学

詰将棋パラダイス2015年5月号
短期大学 第3番

入選88回
東京都 鈴川優希



誤1 無14
A22 B4 C1
平均2.77

山○誠―利きの長さを残す桂香不成3回。いかにも力がこもっている。
須川○二―この重厚感に不成3発。やりたいことを全てやっている感じ。



まあ狙いは見ての通り。逆算でうまいこと出せました。
玉位置が不安定になるので初手は不要では?という意見を聞きましたが、僕としては配置駒を減らすことを優先したのと、枠外に打ち付ける手が面白いかなと思ったためでした。

第297回詰工房参加記

最近ちょっと忙しくて、詰工房参加記もいまさら感がすごいことになりました。
まあでも自分が参加したということを忘れないためにもブログは更新しておきます。

……まあしかし、例会の間はこれといった話題がなかった気も。僕はというと、この隙にとある原稿を書いていました 笑。
いつもどおり春霞賞候補作の選考が3時から。
今回は混戦。というのも、ちらほら構想作があるものの、決め手には欠ける感じで。
最も議論になったのが、短大の相馬作なのですが、O崎さんのこの二つの記事が詳しいです。打診中合ってなんだっけ/打診中合ってなんだっけ(2)
僕は議論の間ポカンと聞いているだけだったのですがね。園裡の虎というのも初めて聞きました。
選考では、UMY原作、相馬作×2、I上作、Y原作、T島作がピックアップされて、1人2作までに投票という形になりました。I上作は変同がなければとても好きな作品だったのですが、発表図での選考ということで残念。というわけで僕はどの作にも手を上げず。
結果としてはT島作が他より少し票を獲得して候補作になりました。
これを月間春霞賞としてこれから毎月やったら?という話も。

その他の今月の注目作。たま研でもう既に語られてるとは思いますが……。
M輪さんが合駒にこだわるように?
M島さんって何者?
K林作は地味にすごい。
Y路さんってどうやって作ってるの?
「来るべきもの」は構想作で春霞賞に含める?
マジカルワールドに王はいるか
などなど……。

さて、二次会のことですが、やはりこれといった話題が思い出せず……。
何か出してと言われるも、なかなか宴席上で出す在庫が少なく、大学手数を出してしまい、申し訳ありませんでした。
詰工房オールカマー、そして300回記念展はどうなる?

詰パラ 入選87回 高等学校

詰将棋パラダイス2015年5月号
高等学校 第5番

入選87回
加賀市 鈴川優希



誤2 無6
A40 B22 C2
平均2.59

真○千秋―52銀が14まで行って消えて、最高の仕上がり。
☆玉の動きも面白い。1筋から4筋まで同じ軌跡を往復後、銀成で止めを刺される。



玉とバッテリーの間の駒をすべて掃除して、両王手まで、が狙い。フラ盤でぜひ初形との対比を見てください。ただし純粋な邪魔駒消去でないのが惜しいのですが。

詰パラ 入選86回 小学校

詰将棋パラダイス2015年5月号
小学校 第5番

入選86回
加賀市 鈴川優希



誤2 無1
A83 B42 C3
平均2.62

井○道宣―銀河系外の熱闘。
安倍英○―「品格満点の作品」と思います。



馬を取りに行ったはずの馬が馬に取られるというストーリー。龍が邪魔駒になるのも良い配置でした。
自作の既発表作とセットになっているというのはこれのことです。

詰パラ 入選85回 大学

詰将棋パラダイス2015年4月号
大学 第2番

入選85回
加賀市 鈴川優希



誤1 無7
A24 B2 C1 ※3
平均2.85

池田俊○―角飛2段合による香→角への持駒変換の連続であるが、結果的にやりたいのは44歩の形にする退路ふさぎ。謎解きを含んだ構成が素晴らしい。
海賊王―意外と難しくなかった。61が金だったので71角を発見できた。



構想から完成まで3年かかったという作。2回目の連続合のあとどうやって締めるかを考えあぐねていました。一案をフラ盤の左下からこっそり見られるようにしてあります。
結果的に、「浦壁手筋」で香をもう1枚獲得して、なんと3回目の連続合を出すことができて、さらに好手35角で締めとは予想だにしなかった結末でした。
ちなみに61金は不要駒ですが、これがないと遠打の意味付けが浦壁手筋ではなくただの取られないための遠打になってしまいます。よって必要駒ですね。

第8回たま研参加記 #2

#1の続きとなります。
間が空いてしまったのは、将棋部の合宿に行ってきたからです。でもまあこちらはそんなに詰将棋関係の話題がなかったので、ブログには書かなくていいかなと思っています。10秒将棋トーナメント、リレー将棋、常識王などありました。


さて#1は講義の前半のメモということで、T波さんによる曲詰紹介でした。記事の内容や画像をいろいろ充実させましたので、再度ご覧ください。
後半はK内さんの講義。おくろう記は全詰連の1号書籍であり、4年前には第二作品集ひより草を出版されました。初形曲詰でこれだけ発表しているとなると、もう第一人者ですね。
素晴らしい講義だったので、長い文章ではありますが、ぜひ全文に目を通して頂ければと思います。
レジュメをすべて載せてしまっていますが、不都合などある場合は連絡して頂ければすぐに削除します。



tamakawazu (1)

たま研に出席される方のお名前をパラで見ると すごい方ばかり
人に見せるつもりで私は作ってないので 皆さんの完成度が 昭和33年頃のバージョンでつくっているものですから とても投稿する気にはなれないが 楽しませて頂いていることは確か 感謝してもしきれない
その昔の人間の話が役に立つとは思えないが
自分がどんなふうに作っているか、というお話を 実例を挙げながらお話して
高校で就職試験のときに肺結核、翌年には再発 世の中から落ちこぼれたりしていたが そのころに風ぐるまという週刊誌を 廃刊間近を本屋で見つけて 作品を覚えて帰って
それまでは詰将棋は知らなかったので解くっていうことが主だと それが作る人がいるということがわかって それで感想を出すと T田さんからお便りが来て 詰パラの勧誘
神田の本屋さんで盗作がどうのとかいろんなこと言われている すっかり怖くなって 投稿はできないなって 詰パラはとってもしょうがないということで断った 近代将棋とか誰かが独立して将棋春秋とかいうのが 本当の易しいのしか作れなかったので あ、N口ますおさんだったかな
まあそのうちに 生活も激変するようなことがあって詰将棋ををやらない10年間 当時K原さんが活躍 どれ見てもすごい 自分でいくらやっても (病床でやるわけですが天井がマス目になっている みんな将棋の盤に見えて 考えるわけですね) K原さんの作品にとてもとても及ばない 考えの深さに追いつけるレベルではない
もちろんそうだが相当一生懸命やってた 動いちゃいけないっていうから頭しか使えない 18時間寝ていたので 詰将棋しかやることがなくて そういう生活を半年
自分の才能は、詰将棋にはない そういうことでやめることにした 江戸時代の詰将棋本もあったが処分した まあでも作るのをやめたわけではなくて 挫折しながらでも 頭のなかで浮かんでくることはある
結婚して生活落ち着いたのが35くらい 少し先を見れるようになって やっぱり将来は詰将棋を作りたい思いがあって 定年後は詰将棋だと決めて 時々思い出したように仕事で苦しくなると詰将棋をやる 今晩は詰将棋をやって明日役員会で大見得ををきってやるなんて あいつ開き直ったなって 無事におさまるわけですね
まあそんなことやっているうちに55歳 考えたのは 詰将棋やるのは60から65まで それ以上では頭が働かなくなる 定年延長とか断って 詰将棋をやろうと決めた 水産会社だったが58から引き継ぎをやって ぜんぶ文章化して やめたわけです
辞める前に50いくつかの時にM田さんの詰研に入って めいとの18号の巻頭作に29手詰が載っているが 収束3手前の余詰 当時M田さんはそういうところ甘いというか そんなことがあって いろんな方から好評頂いて 嬉しかったんですが 考えてみると3手前の余詰はないほうがいいですから 今の基準からいうと投稿すべきじゃなかった
詰研に入ってからは 会報があってそれには普通作を出して 1人につき3作までなら載せるというルールがあって そしてめいとの方には曲詰を
6か月に1回 めいと発行 3作しか出ないが作る方はどんどん作っていく 150作くらいできてからそろそろいいの選んで本にまとめられるなっていう見通し M田さんにおくろう記発刊で差し上げようという話
そういう時に(M田さんの)癌発症の報告が乗っかって ああこれで自分の計画は挫折だと思って あれはM田さんの生きがいになってるんだから まわりのものは口出しできないよと
K脇さんとお話するようになって 2003年になってから 作品のレベルはそう高くなくて完成度も同様 それはもう作り方にもよるが Sさんにお世話になったひより草もいっしょで 現代で通用するような完成度はないという自覚はある
tamakawazu (2)

あとで作り方についてのお話はするがなんで曲詰なのかということ
20歳くらいのメモを見ると ロジカルなものにもあこがれがあって 長編のとか 宗看の作品の真似もある しかし力がない 五段目までの市松もある カタカナもいくつか しかし物になったものはない
真ん中で小さく作ろうとしているのは失敗 大きいほうが作りやすい 駒の数を置けるし融通が利くのでずっと作りやすい 狭いほうが難しい 融通が持駒しか利かない
そんなことで柿木もないので一生懸命やってもまとまらない そういうことで作れなかった
作れるようになったのは50歳、55歳 復活しようと思って作ったのが形になった

若い時っていうのは言いたいことがたくさんある 世の中イデオロギー 毎月のように 活動家タイプの生活だった 経理マンの傍らそんなことをやっていた
でもすっかり世の中変わって 今イデオロギーとかなくなって時代の彼方
今はテクノロジー 1990年台初めから性能が上がってきて 私はテクノロジーに関心 MSXっていうコンピューター 8bitタイプの 安かったから買えたが インベーダーゲームが流行って プログラムを売ってたのでそれを入力して子どもにやらせて それで首が痛くなったりひどい目にあったが 子どもが大きくなるとそんなのもなくなって
1990年台に会社で家でコンピューターが必要 作業ができるだけでコンピューターのことは分からない それが情けなかったが
まあそういうところで出てきたのが柿木のソフト これは本当に助かった 力のないところを一挙に ただし頼り切ることはできなかったが (柿木のバージョンが)VIIになってからはユーザーインターフェースがよくなった 深夜に家に帰ってきてもそれで詰将棋を楽しめる ある程度慣れも力もついてくる その5年間
言いたいことがたくさんある時代があって 絵かき 文学 の系統が多かったが自分もなんか自分の意見を持たなきゃいけないのかなって そういう時代があって じゃあこういうことを表したいって 友人ほどの力はなかったけれど 残ったのが、みんながやってない詰将棋 その詰将棋ですら力がない そういう青春時代 表現できるのは詰将棋しかないんだから それを表に出そうという だから初形曲詰をやっている
tamakawazu (3)

T波さんから詳しく紹介されたので 江戸時代の初形作の中で攷格の85番 これ何だと思います?



私教えてもらったんですよ O崎正博さんに 大学で 神社に行って調査する 青学の裏通り 八幡宮があって 古い1000年以上も続くような神社だがそこの宝物殿 蔵の開ける鍵 それがこの形
「これはもう蔵鍵に間違いないですよ」 私その後 テレビで見てたんですけど やっぱりこれなんですよね 6筋の長さに妙にリアリティがある だそうです

江戸時代は初形作に関心がなかったわけではない やっぱり作りにくいから? マンネリに? と一般的には言われている
ほんとにそうなんだろうか 今日の応募作品を見るとそんな感じはない それは都市伝説だったんじゃないかという気がしている
2000年前後から 柿木がVII、VIIIって進歩するにつれて 充実してきた 我々はほんとに発展に助けられてどれだけ感謝してもしきれない
tamakawazu (4)

最初の頃 今の作家のみなさんが まだお子様だった頃 情報化時代の詰将棋は進んできてソフトが出てくるとずいぶんめいとの中でも詰パラの中でも意見が出た 著作権とも絡んで 最初はコンピューターを利用して作ったんだったらコンピューターにも著作権があるんじゃないか 今は笑い話だがそんなことさえ議論のテーマだった いま作家の先頭に立っているみなさんも時代背景をある程度ご理解して頂く必要があるんじゃないか
コンピューターは検討にとどめるべき/道具として使うべき/余詰チェックのみ
などなど 人間の思考力想像力がなくなるんじゃないかっていう人もいるし
でも私は大いに活用していきたい そういう負い目はあるが でも堂々と 遠いところに行くには電車を使うべきですから 本当に人間にできることは何かって言うと 新鋭にはそういう作品を作って頂きたい

私はノートパソコンは使わない デスクトップです
柿木の設定が大事 読み表示 7手 これが十数手ならもっといいのに これは絶対
長時間ソフトが止まっていたらそんなものはやめる 192MBで充分 O薗作も解けるんだからこれで充分
当時Y田さんが詰棋めいとの25号 脊尾詰 最初に611手を解いたんでしたっけ あれはもう衝撃 これでもう詰将棋は解くのに人間はかなわないと だから作るのに大いに利用できる
すぐに誤操作で動かなくなる 会社の人に日当払って直してもらうなんてことも
おくろう記を作る時に柿木で検討してみると 作品のほとんどが不備があった 非限定含めて まあいろんなことやっておくろう記ができた
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いよいよ作図の進め方になるんですけど
初形曲詰は初形が命 途中で作って逆算でっていうのはとてもできる相談じゃない
ということで初形からやります 王様の位置は 王が55またはその周辺に置くか
まあ「北」とかカタカナは別だが 最初に歩で字を書く
カタカナの「ミ」をずらして2マスでやるっていうのが衝撃的 いつかやりたい
57に角くらい? 金だと絶対動かなそう  いや57桂、47馬で65馬と入るところからスタートとか

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あとは47金、57桂、65角とかで初手56金からね すべてそういうふうに私は作る 読むのは柿木がやってくれる そういう時にいくつか気の持ちようがある それが私は抵抗せられることであると思っている
囲い駒っていう意識ですよね この駒はどの段階で動かなくてもしょうがないとして囲い駒で妥協するのか ひと駒ずつ変化させる あとでどの手順が詰将棋になるか 頭の中でインプットされる 諦めなければならないのは諦めればいい
詰の概念ですよね ずっと考えていて めいとに注釈があった 創作で役に立つ

詰パラの8月号にW島さんの夢想 あれで手触りっていうのが最初に出てくる W島さんは分析の 頭の切れるお力のある方 手触りがなんなのかということをお書きになられている
物事は進歩していて 人体と物性の研究 世の中の変化に興味がある そんなことをやっていくうちに 最初からコンピューターでやっちゃうと 枝葉の方にいっちゃって 駒を1つ替えたらどうなるのかっていうことを柿木に読んでもらう どうなっていくんだろう それを変えるためにはこの段をどうすればいいのかっていうのを固めていく
この格好でどうしてもダメだったら少しずつ駒を足せばいいじゃないかっていう そうすると制約が減るじゃないですか

在庫で約150作くらいある お見せする機会があるかどうかは分からないが 毎日そうやって生きているので それが充実していると言える
花火の曲詰は一生の誇り 本屋さんに行って ブックセンターで問い合わせたらあるっていうんですよ 意気揚々として そうかそうかって 本当にうれしかったですよ 日本の形ですから詰将棋になるものが他にもあるんじゃないかと 鳥居と卍を作りました
マナっていうのは渡辺まなさん北海道の 羽生っていうのは漢字で作ったんですよ
畳っていうのは四畳半の模様 女っていうのは作りやすい
動機っていうのは五十音そろえようとかそういうのじゃなくて 重複もあって まあそれは自分の感覚ですね まあ作ろうと思えば作れると思います。

作例
毎日10時間くらいはやっていますとね 駒の並べ方を覚える 学校にも会社にも町内会の寄合に行くこともないので 詰将棋を目一杯やろうと思って その環境の中でやっているので 時間が分断されない 誰かのことを気にしませんから ずっとやろうと思えば20時間だってやりますから でも読んでるのは柿木ですからね 私は見守っているだけです
昔はメモして、時間がなくて帰ってきたらとか
まあ下ごしらえで 数十個のファイルを作って どんどん絞っていく 1作につき合計1000個くらいのkifファイルを作る 完成しないこともあるから、ダメだって思ったやつも残しておかなきゃいけない 手順を観察する内容も濃くなっている
tamakawazu (6)

ハブは、M宅さんと待ち合わせしている時に 盤面に駒を並べたら ポチって詰ませるボタンを押したら詰んじゃうんですよ 余詰も出てこないんですよね お遊びの偶然にしちゃわりといいなと思っています まあこういう時もある 今のは冗談ですけど、こういうことで作れてしまうこともある
tamakawazu (7)

今年の全国大会の握り詰 当初案 いかんせん杏がね 香は香で使おうと思って
3日で2作できた でもすぐに投稿したんじゃ変でしょ まだ触れるんじゃないかとおもって触ったんですね
tamakawazu (8)

まあこれは59桂を持駒にできないのでどうしようもないんですけど
でも大会じゃなければ駒を替えてもいいから 後で自分の作品集に
もう1つ 同じ駒でやってみようと思って 金は57に打っちゃうとダメなんですね。もう少し待ってたらこっちで応募しても良かったかなと思いましたが まあいいんです 楽しんだわけですから
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「二」はSさんが魔法陣を発刊されましたよね 二上先生と関係のあるような作品をつくったほうがいいんじゃないかと思って急いで作りました でも著作権はソフトにあるんじゃないかと思う時はあります

自分でこういうの作りたいっていうの思いますとね、ハート型が理想なんです
Y田康平さんの作品はいつも思い出しています 私のとはぜんぜん違う もう一つ好きなのは 「モ中」 これ見た時ほんとうにびっくりした



(2作とも上のフラ盤で鑑賞できます。左下で選択して切り替え、iボタンをクリックで詳細)
私にとっては最も大切なこと 生活の中に詰将棋があるという感覚なんですね 詰将棋の鑑賞にあたって理論的な解析とか手触りとかもありますが 喪中を作れる技があるっていうね 他にもY田さんの馬とかありますけど これを作る動機に感動したんですね 作者の気持ちや人間性に この二つがY田さんの大好きな作品
tamakawazu (10)

じゃあこれから詰将棋ってどうなるのか もっと好作が山ほど出てきて 今の作品を見ると昔の100倍 段違いのレベル 洗練さ、アイディアといい 私なんかはパズルとしての優秀さとしては世界に例がないくらいだと思うんですけど 古来人間が 宗教だとが哲学、芸術で慰められてきたという人間の本質 科学面では天文学とか錬金術とか
芸術の分野で慰めの分野で 絵の具にしてみれば 瓶に入っていたのがチューブで持ち運べるとか 矛盾も出会いも表現対称も広がってきているが それに対して表現する道具も広がってきている パズルの中の一つの詰将棋 世界中で売れているゲームもある 詰将棋はその中で非常に優れたものであるのに遅れている ソフトが作られて創作についてはたくさんのアイディアが実現できるようになった これを使って表現していく
量子コンピューターなんてのもあって 異次元のものが超高速で あと人間脳型コンピューターも 作ろうとなるとノイマン型コンピューターでできるのかという心配もある いろんな論文を読むとまだまだ性能が上がる 一兆倍までコンピューターで計算できる そうすると今の30代とか20代の人はどうなるんだっていう
私達(の世代)はおいしいところを人間がやったんだって言って食べちゃった 人間がやったことを詰将棋の中に入れようとすれば全然違うことを考えなきゃいけない
1980年から興味があって創作プログラミングをね 詰将棋はどうやって作られてるのかっていう どういう条件を与えるといいのか 人間が優れていると思うものをその中から選ぶっていうこと それが分かってようやく詰将棋が解明できるようになると思う 条件に興味がある
現在の中で困難が伴う K藤さんの研究は非常に意味がある 人間はどういうものを美しいと思うのかを同時に解明しなきゃいけない
これから若い方はそういうテーマになるんでしょうけど大いにその奥深さを研究されて  そして通信手段も進歩しますから あとは儲かるからできるかっていう状況だけ
これからの方に大いに期待しております



以上、K内さんの講義でした。
曲詰の創作講座だと聞いていましたが、それは柿木を使うという、至ってありふれた方法。むしろK内さんのような世代の方がそういう創作をされていることに驚いたくらいです。
それよりも僕が感銘を受けたのは、K内さんが初形曲詰を作る理由。伝えたいことを表現する媒体として、自分の才能のほんの欠片があると思える詰将棋を使おうという考え方。詰将棋は「問題」か「パズル」か「芸術」か、なんていうありふれた問がありますが、ここにもう一つの解釈を見た気がしました。
これからの詰将棋。「私達(の世代)はおいしいところを人間がやったんだって言って食べちゃった」。これも響く言葉でした。詰将棋がこれからは人間の尊厳に関わるものとなっていくんですね……。

会場は5時で使用終了なので、講義が終わったらすぐに撤退となりました。
その前に記念撮影。たま研のウェブページはたぶん存在しないようなので、この集合写真も出るところがないのでしょうか。
例によって不都合あれば削除いたします。

tamaken2015.jpg

以降、二次会、三次会となりました。
主に若手席で詰将棋トークをしたわけですが、さすがに内容をすべて書けるわけではないので、キーワードにとどめておきます。

不利打診中合、6種不成、煙詰、メタるべきもの
短大に投稿を、大学に投稿を
えび研、爆睡、USJの仲
ここにいても、よいりゆう」 「いやがらせ解答者
万歳三唱

詰パラ 入選84回 中学校

詰将棋パラダイス2015年4月号
中学校 第5番

入選84回
加賀市 鈴川優希



誤1 無12
A76 B24 C2
平均2.725(参考)
余詰

大○究庵―ふふふ。図を見たときから、55角の筋と見えましたよ。
名越○将―既成手筋だが、初形が抜群にいい。
☆しかしながら、解答王から余詰指摘があった。初手から58銀で、同玉なら59金、57玉、68金以下。又同となら76銀以下でいずれも難解ながら成立しているようだ。



両王手からの逆算ですが、左側にもバッテリーを設けたのが工夫。初手76銀には67桂合で逃れています。
ただ、まあ余詰で潰れてしまって元も子もありませんでした。柿木将棋は検出しないものの、危ない筋はもっとチェックしておくべきですね。
駒数を増やさないかつ三段に収めるという修正はなかなか難しそうなので、そのうち大きく改造する予定です。

第8回たま研参加記 #1

以前からお声をかけて頂いたたま研。
初形曲詰の課題ということで、最後の最後まで作れませんでしたが、前日の深夜にようやく完成。ギリギリのところで投稿完了しました。
作品自体はどこかで出されるかと思うので、ここではあまり深く触れられませんが……。

当日、なんとか迷いながら会場のぽっぽ町田に到着。なんとなく階段を昇っていったら駐車場に出てしまってびっくりしました。会議室は地下ということで……。
13:30にだいたい参加者全員が揃い、たま研の開始です。
前半はT波さんによる、初形曲詰の歴史をふりかえるという講義。
また例によってメモをとりましたので、その概要を以下に記します。
紹介された作品はすべてフラ盤で並べられるようになっています。左下から選択してだいたい3作ずつ鑑賞できます。またiボタンをクリックして発表先などの情報を見られます。



いつも本格的すぎるということで 今回は二部構成として 前半にやさしい講義を 前座として
作品を並べるだけなら易しいと言えるでしょう



1
字だけでなく象形も曲詰とみなす
伊藤宗印 勇略 1号局
いい詰将棋はたまに並べてもいい
初形曲詰でありながら桂がはねていく
打った桂が全部跳ねて消えるという非常に見事な手順

2
言うまでもなく有名 秘曲集
棋力がなくても楽しめる
漫画のような
立体曲詰 光景を表したのは 窓が開く様子 今でも斬新 非常に珍しい

3
これも有名 攷格 徳川家治っていうのが一番のポイント 実際は九代宗桂が手を加えていたとされるが
20番ごとに 市松や十文字など かなり大事
そのなかでこれを取り上げたのは 逆さの七 文字曲詰の初代 「上」からみて七 権力者
捨駒 移動合 収束3手前余詰 キズで構わない
他にも攷格に曲詰はあるが全部余詰 市松は許されるレベルかも
詰将棋史的に意味がある



4
いろいろ時代を遡って 他にも曲詰をまとまって発表している作者は少ない
風流図式 手書き 一般に出たとは思えない 作意不明、収束ボロボロ
将棋月報 将棋イロハ図式 丸山政為さん 「盤駒のささやき」で再編集
京の字はこの人だけ という話をI本さんにしたら ブログに発表した
実はボロボロに余詰んでいる 作意はあまりにつまんないけど
初形曲詰としては時代を考えればよくできてる
田辺重信さんの作品にも出てるが直ってない というか解答募集形式ではないので

5
朝日新聞 荒鷲 当時は東京朝日新聞と大阪朝日新聞に分かれていた
加藤五段が担当していて、勝手にストーリーを作った 基地出発から帰還の手順 角の動きと移動合が面白い
エンジン部を破損しながらも帰還
戦争協力詰将棋として塩沢さんが「詰将棋会の汚点」 昭和14年の4月号に作者本人が解説
「昨年9月 すこぶる不出来でお恥ずかしい 原作には両翼にあたる玉方の桂と銀がなかった 入念に検討を重ね 玉方の逃げによっては変化長があるがこのほうが複雑でおもしろいという解釈 さる方のおすすめで提出 最初の飛行機の形を作り、1回転するのがプロペラ」
国民総動員 金は使わず 詰上りは必ずしも対称形にならないと作者も気付いていたが、作意として対称型が出てくるのがいいでしょう
終戦の日も近いので紹介してみました

6
読売新聞 関根金次郎
神武天皇が即位してから2600年目 日本が盛り上がった年 提灯行列 紀元は2600年~という歌
あぶり出しで二六 手順はそこそこ最初の方はおもしろい 変長あるが しかも駒余らず 当時は問題ありません
最後も一応桂捨が入っていま見てもそこそこ面白いかな 当時は読売新聞は地方の一新聞
Sさんから変長駒余りの指摘? ダメでした 桂合がいい手 それは確認したんです



7
有名な王の字 奥薗さんの代表作 実は余詰んでいるが 長い間曲詰一番の傑作とされた
変則連取り 75飛車で余詰んでいる 作意はかなりすごい 左右で同じ感じではがす 
私もすごいびっくりした

8
言わずと知れた柏川さんの二上
45を埋めておく
柏川さんらしい 曲詰でありながら手順も素晴らしい
字の意味がある組み合わせとしては1号局
複線的な手順で詰将棋史に残る名作

9
詰将棋が発展すると 安達康二 田中至 工藤紀良 大型初形曲詰に興味を持って作っていった
田中至 星のささやき昭和38年 当時双玉はかなり難しい そもそも作ろうと思った人が少ない 気付いただけでも意味がある 手順としてはそんなに面白くない 駒取りがボコボコ 手順前後あり また余詰もあり こっちも凝っている手順 ちゃんと捨駒しないと詰まない 作意にしてもいいような手順なんですけど
作意は71飛 なんかもう駒をボロボロ取っていくという
あとは小駒図式になって 後半気持ちいいかも 銀の二段活用
市松の曲詰の中では捌けているほう しかも不完全多い T内勲氏くらいしかない?
まあ双玉が認知されていない時代にこれで作ったというのがすごい



10
岡田さん これも双玉 手順はいま見てもそこそこおもしろい 逆王手 実は力技の余詰がある Y田さんが看寿賞作品集の解説で発見した 修正案としては一路左に寄せる でもそうすると価値があんのかという
作意は打った飛車をすぐ捨てて なかなか綺麗 いかんせん余詰で残念
双玉で初めて看寿賞

11
次、有名なNHK 史上初の3段曲詰
確か当時昭和49年で テレビ的にもニュース 一般的なニュースでもやってた 子供の頃注目されてた パラの表紙
UMY原さん 「NNHKじゃ?」
HKの5手詰が星野さん、本郷さんにあり、そこから発想か?
TETSUさんのHP見てください

12
九連環 当時全国紙 普通の本屋で詰将棋の特集号 駒場さんの王の字 これで特集なんて言ったら買いますよね 若いころのI尾さんとか詰研メンバーが 深井さんが眼鏡 これおすすめです 座談会とか 北原さんのエッセイ、門脇さん 会合が写真入りで
それに載ったやつで駒場さんの作品集でも気に入っているらしい 王の字でいいのに九連環とか名前つけちゃって
左右対称で9種類の形がある これは新記録だ しかし実は添田宗太夫に10回対称形がある 四百人一曲集に載っているので確認
手順はまあそこそこ すっごい難しい
ポイントとしては66香が限定打
あれ、T-baseの手順が間違えてる 飛車左だよね(27手目) いい加減ですね



13
E・L雄名義で3作 ぜんぶハガシ趣向の石垣図式 ピレネーの城はその中でも出来が良い
あとで読者サロンに修正図 
53歩消去 55歩が二歩で打てない さすが添川さん ハガシもひねっている
剥がし終わって守りがなくなったので収束に入る
これかなりいいですよね 添川さんの作品としてはごく初期ですが才能を感じる

14
王国 なにが王国かというと 詰上りが白抜きで王の字 しかも「国」の字でもある 当時感心した
手順ははっきり言って…… 手順前後あり 実は無駄手入りがあってそれだと詰上り形にならない

15
有名ですね ヒロエ 発表先がなんと報知新聞(全国紙) 看寿賞 相馬康幸さん
45桂と打っておくのが大事53に駒がきいてないと63香成が詰まない 逃げられそうな中でやるので巧い
三段曲詰 当時すごい話題になった いま見ても良く出来ている
報知の人にこういうのがあるよって言って じゃあ載せましょうって
オリンピックの新聞もU佐美さんがいたので売り込みできる
将棋の亡くなった方の記事 黒川一郎さんのときも
手順の真ん中でロが出てきて重複もない



16
曼荼羅 詰上り対称と立体対象曲詰のダブル長手数記録
結局飛車合しかないんでそれを繰り返すんですが 左側にいくと作意に短絡するので 右の端っこまで逃げる
Collectionの頃
これがまた中央に戻って詰むというのがすごい 左右対称で最長手数 最後も曼荼羅なんですかね 相馬さんらしい

17
初形曲詰というとこの人を忘れてはいけない コーヘイさん パラの誌上を飾った 解答者45、6名 金追いでターン
ポイントは普通34馬のところ打歩詰なので わざと45馬とよろけて 収束 最初の飛車が動く 最後に逆王手まで入るのが気が利いている 実に見事 初形文字曲詰最長手数
本当は本人に来て頂きたい

以上で覚えるべきものは終わったが これで17局なのであと3局
他にも巨匠がいる



18
森田さん いつも年賀詰でかなり難しいのを こんなん正月にもらっても困るなっていうの
でもこの作品は好き 「独楽まわし」 ちょっと考えさせるところがあって 馬が一回転する 森田さんの年賀詰の中では一番好き 馬のことを駒って言いますよね 洒落てて簡単だし 新年としてすごいいい

19
大御所といえば北原さん この形で桂香だけで詰むんだ あと何もいらない感じ 馬捨も入る すごい おもちゃ箱でも紹介されている

20
最後 大御所といえば橋本さん 年賀詰の巳の字 おもちゃ箱の投票1位 この形から不規則趣向 年賀詰にはもったいないのに年賀詰で出しちゃうのが橋本さん

これぐらい紹介しておけばおおよそ大事なところを押さえておける
どれもやっぱ見たことあるだろうけどどれもいい作品 今後も覚えておきたい




ここで、TETSUさんの書いた文章がレジュメとして配られていたので、それの説明

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日本文化の形百科 2万円くらいする本 将棋で形といったら曲詰だろう 現代に至るまでのあぶり出し、立体曲詰まで
K内さんのおくろう記38盤 9作の連作で 最初小さい花火がどんどん大きくなっていく
そういう現代的な取り組み

この後に課題作を並べる時間があり、例会終了時に投票用紙を集める、という方式でした。
いずれ詰パラで出題されるので、ここでは省略させてください。

これで前半終了となります。後半はK内さんの講義。記事が長くなってしまうので、#2で公開します。

たのしく、うつくしく。好作紹介 #9

この連載がずいぶん途絶えてしまいましたが、まあひと月に1回くらいのペースでやっていければいいかなと思っています。
たま研に出かける前にさっと更新しておきます。

今日紹介するのは、岡本眞一郎氏の作品。ググってみたところWikipedeiaに記事があってびっくりしました。
岡本氏はあぶり出しと不成で有名ですが、この作品はそのどちらでもありません。



岡本眞一郎
将棋ジャーナル 平成1年12月

シンプルな初形。初手も香を打つしかなく、解図欲が増しますね。これに対し27玉にはと金を引いて1手詰ですから、合駒を考えることになります。
しかし何を合駒しても、26と、同玉、17角の筋が強力。以下27玉、37飛、16玉、36飛、27玉、26飛となってだいたい詰んでしまいます。これを防ぐ合駒は……、そう、36に利かせるための18角合しかありません。なんとなく予想できるとは言っても、角中合の出だしは好印象です。
この場合もやはり17角から飛を使うしかありません。36飛、同角成の瞬間に、香の利きが復活するので、開王手ですね。面白くなってきました。
何も考えずに53角成とやってみます。ちなみにここは可成地点ならどこでもOK、成生も非限定ですが、そこまで気になりません。それはともかく、対して27玉には17馬の1手詰だし、18金合と粘っても同香、同馬、26金迄。万策尽きたか?
いえいえ、ここで再び18馬!と突っ込んで退路を開ける手がありました。中合した角をスイッチバックしながらの移動中合! これがこの作品のテーマ。
以下は36に逃げる手に対して27角がまさにピッタリ。結局は移動中合の角が攻方に渡って最後の決め手になりましたね。

高度な狙いを実現しておきながら、配置も収束も、どうしてこんなにきれいにまとまるのか、というほどの完成度です。まるで最初からそこに作品が存在していたかのよう。このコーナーで紹介するにもってこいの、たのしくうつくしい点まで完璧です。

本作、ジャーナル賞を獲得して、詰パラの「名曲ライブラリー」で紹介されていました。僕はジャーナルを持っていないので、そちらで知ったのです。
ちなみに空気ラボの同一作検索にかけてみると、ジャーナルではヒットせず、出典が名曲ライブラリーのほうで検出されました 笑。
ともかく、この作品は今後ずっと記憶されるべき傑作でしょう。

詰パラ 入選83回 ヤン詰

詰将棋パラダイス2015年12月号
ヤン詰 第3番

入選83回
加賀市 鈴川優希



A52 B33 C4 ※4
平均2.53 首位予想投票39

鈴○信幸―自然に次の手が指せる程良い易しさで、とても楽しい作。



お分かりかと思いますが、会心作です。
駒効率も良く、例えば37歩は壁駒だけでなく2手目歩合を防いでいます。

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About
my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

第n回裏短編コンクール
2015年11月に開催した企画で、7手詰を募集して17作を出題しました。45名もの方に解答していただき感謝です。順位発表はニコ生で放送するという新しい試み。

第φ回裏短編コンクール
2016年、裏短コン2回目の開催。9手詰25作出題の大盛況でした。結果稿はいずれもブログ右袖のカテゴリーからどうぞ。

たのしく、うつくしく。
難解? 複雑? そんなものとは無縁な「易しいからこそ楽しい」作品を紹介していく連載です。不定期更新。

解付き出題
自作を解付きで出していた企画で、現在#120をもって休止中。在庫整理の意味合いが強いので質より量です。

今週の詰将棋・
詰将棋ウィークリー

今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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