詰将棋ウィークリー#3 解答

☆どうも、「my cube」で解説をさせていただく、宮原です。よろしくお願いします。
★よろくしお願いします。「☆」マークが宮原さん、「★」が鈴川です。







☆初手、まずは第一感の28金から同玉と進みます。ここで48の金を捨てて馬筋を通してから39金という手が見えますが、すぐに38金では当然同歩成で詰みません。
☆ここで習いある手筋の39金~38金が上手い手順。ヒントにあるとおり、38金が両王手となっているので応手が同玉しかなくなってしまう仕掛けです。
★僕はこの意味付けの両王手をあまり見たことがないのですが、宮原さん曰く「習いある」とのことでした。

☆とりあえず第一の関門を乗り越えて39金 27玉 29香。ここで仮に17玉と逃げると35馬から早詰みです。このとき26に何も駒がないことに注意して下さい。
☆よって29香に対し16玉。さすがに「26と」しかなく、17玉。
☆ここで先ほどの局面を思い出してみてください。今度は26にと金が配置されているため、35馬が出来なくなっています。そこでどうやって26のと金を消すか。
☆ここで28金が香筋を閉ざすので少しやりにくい手。応手は26玉ですが、相手の玉が攻方の「26と」を取ってくれました。と金の消去に成功したので、もう一度17に戻すべく17金。
☆この28金~17金の手順が邪魔駒消去を上手く表現した面白い手順になっています。この一連の手順をお気に入りにした方が大半でしたし、僕もこれがお気に入りです。^^
☆17金に15玉は24馬まで。よって17金は同玉と取るしかなく、35馬 16玉 26馬迄19手詰、となる訳です。
★宮原さんは変化を詳細に解説してくださってますが、実際に読むとほとんど一直線ですね。

☆初形盤面7枚・5×4に収められた簡素図式から攻方の金4枚を全て捨て切っての清涼詰。毎度のことながら余りの完成度の高さに感心させられるばかりです。(^^;
☆少し難易度が低めだったようではありますが、こんなにコンパクトな初形から攻方のスパスパと捨てていく駒の捌きの感触と、流れるような手順での清涼詰の解後感の良さが本作の見所と考えていますので、下手に変化などを多くしても悪い印象につながりかねないと思います。この素材ではこれが一番の出来でしょう!
★まあ、素材自体が軽手筋モノなので、重くする必要もなかったと思います。

★それでは短評への返信です。(敬称略、順不同)

コモン 「48金を39金に打ちかえるのが狙いですね」

★これも打ち換えの一種でしょう。

B級詰将棋作家 「手の続く方へ追って行くと自然に詰んでしまうので薄味ではあるが、手順全体の流れの良い春風のような作品。無駄のない綺麗な仕上がりでヤン詰なら入選級だと思う」

★春風とは気持ちの良い表現。僕にとっては花粉症が襲いかかりますが。(笑)

変寝夢 「10手目28合は効かないんですね。26と以下爽やかな手順ですが、序盤の逆算を突き詰めると面白い手順が眠っていそうな気もします。こういった素材を見つけるのがヘタクソなのでとても羨ましく思います。次回も楽しみにしております」

★変寝夢さんなら、変化紛れの多い序を付けて、難解作になりそう。

奥鳥羽生 「打った金が斜めに上がっていく動きに趣きあり。「両王手を狙う」というより、「両王手を利用」して玉に取らせる(2回)、というのがピッタリの手順」

★そのヒントのほうが良かったですかね。

蛇塚の坂本 「3八金と1七金の2度の金の開き王手、香の驚異的な威力、収束が、馬と香だけで金4枚が消えてしまっていることが、非常に気持ちよい」

☆重い金4枚をものの見事に純粋に捨て切り、清涼詰。解後感もこの上ないですね!
★25とも金にしようかと思ったのですが、足りませんでした。(笑)

荒川 「捨て駒でも目的が明確で比較的考えやすかった」

★確かに、39金を据えて、その後に邪魔駒消去となるので、目的が分かりやすいですね。

後藤 満 「持駒と置駒の金3枚で玉を38までドラッグ(?)する順が心地よい。詰め上がりがスッキリして好感が持てる」

★それにしても、解答者の皆さんは表現が豊富です。ドラッグというのも、イメージにピッタリです。

小野寺 「簡単に解けました」

★う……、うん。

こじはる 「38金の両王手がヒントだったわけですね」

☆それもそうですが、15手目17金もしっかり両王手になっていますヨ!
★両王手というと大駒の派手なものを思い浮かべますが、小駒の両王手も可愛らしいです。

がもうの 「39金から38金寄が狙いでしょうか。17金が爽快でした」

★実はこの両王手は逆算で付けました。

長谷川大地 「とくにこの手というのはないですが、攻め駒が捌けるのが気持ちいですね。ただ、29香からの手順はちょっと長いなあという感じはしました。それでも駒数少なく表現されていて完成品ですね」

★3手収束なのでちょっと冗長にも思えますが、嫌味ではないかと。

名無し名人 「この作品は一手よりも全体の流れが味わい深い作品なので、お気に入りの一手と言われると悩みます。強いて言うなら38金でしょうか。また、13手目28金がなかなか見えませんでした」

★確かに「お気に入りの一手」制はこういう場合は不適ですかね。

u-maku 「珍しく捌きの作だね。好形で手順もさらさらと気持ちいい」

★珍しい……のかなあ。僕としてはこういう作は大好きなのですが。

かめぞうさん 「ちょいと難しすぎじゃないですか? もっと簡単のにしてほしいです」

★宮原さんの合駒問題に比べると、易しい筈です。でも次回はもっと易しいかも?

隅の老人A 「25と金を上手く使いました、綺麗な収束です。一瞬、1歩不足と思わせたりして?」

★「と金」と「金」で歩の代わりをする、と言うと斬新かも。

谷口 翔太 「気前のよいこと、金の大盤振る舞い。ああ、あやかりたい、あやかりたい」

★金捨ての作に、「カネ」と掛けた短評はもうお約束。

nori 「流れで詰んでしまうので骨が欲しい」

★新聞啓蒙用との境界は難しいです。

ほい 「おひさーです。3九金→2八金→1七金の手触りは気持ちがいいですね。しかも、2八と3九には影分身の金を捨てていますからね。キリトリ線として捨てた金をなぞる斜め金が気持ちのよい作でした」

★なるほど、キリトリ線と表現しますか。金が斜めに上がっていくように、僕の学績も右肩上がりになればいいですが。
☆解いてスッキリ、気持ちのよい好作!

☆ところで鈴川さんの作品はいつも素材選びとその素材の磨き方が、まるで熟練されたベテランのように感じられます。実際に、

三輪勝昭 「最後の金の押し売りは自分は邪魔じゃないのに押し売りさせられてユーモラス。手順はマジックを見ているようです。マジックだから仕掛けはあるのだけど、何の仕掛けも感じさせないのが秀逸です。48金を捨ててまで39金としたのにその39金まで捨てないといけない作品構成はイケますね。39金として38金とする複合手順も習いがあるとは言えいい感じ。初手は凡手でも形を整えるのに必要で、全金捨ての作品構成上必須です。
鈴川さんの作品を見ていると年齢詐称疑惑が持ち上がって来ますね。 勿論冗談ではありますが、冗談ではないって感じですかね」

☆といったように、素晴らしい技術と作図力を持ち合わされているように感じます。本当に見習いたいものですね。(^^;

三輪勝昭 「一目27玉にして29香に飛合と思いましたがそうはならない形でした。それをネタに一局出来そうですが」

★この派生について、三輪さんからいくつかの作品を、メールで頂いています。三輪さんから許可をもらったので、ここで公開しまーす。

19-11+miwa.gif

三輪勝昭 「鈴川作が27玉なら29香に飛合の一手だなと思ったのが創作の基点です。短大入選級の出来だと自負しています。
67銀、69龍は他の案もありますが、これで不満無しとするのは三輪流です。この点を鈴川君と宮原君に聞きたくサイト発表にしました。ウィークリー#3を見ていなければこの作品は生まれていませんですし。
この作品の短評やご意見をコメント欄にして頂けたら幸いです」

★ということなので、皆さん、コメントよろしくお願いします。


正解者:コモン、B級詰将棋作家、変寝夢、奥鳥羽生、蛇塚の坂本、荒川、後藤 満、小野寺、こじはる、がもうの、長谷川大地、名無し名人、u-maku、かめぞうさん、隅の老人A、谷口 翔太、nori、ほい、三輪勝昭 以上19名

☆今回はなななんと、19名!!!!の方々が解答を送ってくださったようです。初形のコンパクトさと程よい難易度で、非常に手をつけやすい作品であることが解答者数増加につながったのでしょう!
★はい、解答の記事が異常に長くなってしまいました。(笑)

★宮原さん、解説お疲れさまでした。
★それではまた次回!


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my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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詰将棋ウィークリー

今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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