詰将棋ウィークリー#7 解答

さてさて、#7の解答といきましょう。
→出題編はこちら

☆解説の宮原です。よろしくお願いします。
★よろしくお願いしますー。







☆初形、馬や飛があるので狭そうに見える玉ですが、意外と広いのが解いてるうちに分かります。
☆初手に23角 23飛成など続きそうな手は多くありますが、まずは飛車の利きを強める33銀成か35銀が有力そうなところ。とりあえず33銀成とすると、45玉には25飛成なので同玉。このとき55角とすると簡単に詰んでしまいそうですが、ここで44歩!という捨合の筋があり、逃れてしまいます。
★この紛れを読んでもらえたら成功かと。
★ちなみに玉方14歩は不要駒です。この捨合の紛れを作るために配置しました。

☆なので初手は35銀。対して45玉。ここで玉を55に逃げられると絶対に詰まなくなるので、更に46銀と引きます。するりと36玉。ここでも47玉と逃げられるとオワリなので25角とします。27玉としますが、どんどん安全なところへ逃がしているようで多少の不利感がある手順です。
☆今度は38玉が困るので17角と打った駒を早速動かします。同玉は26馬、36玉は27飛成なので18玉と更に奥深くへ。
☆ついに8段目まで及んでしまいましたが、これで玉が完全に飛車の壁にはさまれてしまいました。後は27飛成を実現するため17馬!と大駒を捨てての収束になります。
★捨駒はこの1手だけ。(汗)

☆銀・角の死角をするすると逃げていく玉、わざと詰まなさそうなところへ追い込んでいくのが面白い手順ですね。収束も馬捨てが入った気持ちよさもあります。
☆が、人によりますが少し紛れが少なかったのと、途中の銀などで上部へ追う手順が少し変化みたいな感じで、感触はよくなかったようです。この辺の手順を意外と見るか追い詰と見るかで評価がかなり違ってきますが、これはこれで少なくとも意外性はかなりのものなので面白いと思います。^^
★僕としては初手角打の紛れをもう少し読んでもらえるかな、と思ったのですが、そううまくはいきませんでした。

☆ここで初手の紛れに関して少しだけ。
☆たとえば初形で4筋に玉方の歩があれば、この紛れで55角に対し44歩が利かなくなるので44香しかなくなるわけですが、44香に対し同角 34玉。この時39香に対し、45玉には25飛成までなのでさらに35歩!の2度目の捨て合が出現します。なので4筋に玉方の歩を追加すれば、初手33銀成の紛れに対する逃れが55角 44香~39香 35歩(香でもOK)となり、更に強烈な紛れになったかもしれません。とはいえこの形で自然に4筋に歩を追加するのは難しそうですし、たった一つの紛れのためだけに置くのはありえないですが、もし作意に関係があるように配置できればそれはそれで良いかもしれませんね。
★なるほどー。僕は44歩合があるということだけで満足していました。やっぱり目の付けどころが違いますね。
★この形で48歩を置くのは宮原さんも言うとおり良くないのですが、今後の創作に充分に役立つ考え方です。参考になります。

★それでは短評への返信です。(敬称略、順不同)

後藤満 「角打ち以外は全て駒を引く手が作意の珍妙さ(?)が気に入ってます。大駒の特性(長い射程)を活かす、25角から16角が本作品のヘソであり眼目なんでしょうね?」

★25角から16角はたまに見かける筋なので、全体として全ての駒を引いて使う、というほうが眼目だと思っています。

コモン 「引き技に味あり」

★左へ2度引いて、今度は右へ2度、最後はまっすぐ引いて。

こじはる 「35銀から46銀は、大胆不敵な手です。紛れにハマると泥沼ですね。配置を整理できれば、ヤン詰クラスにはなるでしょう」

★紛れを考えてもらって、そのあとに上部に追いだす手順を見つけてもらえたら、解後感はアップするかな?

小野寺 「銀繰りですか、渋いねー」

★お気に入りの手は45角とのことで、これは紛れ筋を読んでもらえたようです。コメントの「銀繰り」は作意にも出てくるので、正解扱いです。

さわやか風太郎 「最後1七馬捨てはあるもののただの追い詰め。例の中合がない。と思ったら、3三銀成から5五角に4四歩の中合で逃れ。こんなところに隠してあった」

★あれ、僕は中合作家じゃないですよ。(^_^;) 宮原さんの影響力、恐るべし。

変寝夢 「お気に入りは、初手3三銀成の紛れの焦点合です(歩香どっちでもいいのかな)。もちろん作意(?)の1七角成も気持ちのいい手ですが。私は焦点合を同馬で取って、3二玉、2三飛成から纏めたい気がします。うまくいけば、5五角以遠の限定打に中合が入るかも。じゃあおまえ作ってみろよ、と思われるかもしれませんが(思わないでね)、こういう妄想を考えている時間を幸せに感じているので許してね」

☆僕は中合愛好家なので、33銀成からの紛れを作意にするかもしれません。でも紛れとしてもいい感じですね。^^
★変寝夢さんや宮原さんなら、すぐに作っちゃいそうです。

名無し名人 「こんなところで詰むのは意外性がありますが、紛れが少ないのでやや拍子抜け」


☆35銀が作意だと気づけば一本道なので、その点で少し損をしてるかも知れません。えっ、僕ですか!?や、やだなあ、僕は紛れにはハマりませんでしたよ。(超焦
★作者にとって、自作にどのくらい紛れがあるのかは全く分からないのです。

u-maku 「序の銀2回の引きと紛れがあるのはいいですね。ただ後半は若干変化を詰めた感じかな」

★うーん、僕はどちらかと言えば序のほうが変化っぽいのかなと思っていました。

奥鳥羽生 「逃げ足の速かった玉も、光速の17馬で御用といったところ」

★移動距離が大きい捨駒は、派手に映りますよね。

蛇塚の坂本 「2五角から、1六角が、絶妙馬と角と銀のコンビが凄く良い。銀も角も馬も飛も全て引いて使う所がユーモラス」

★いつ見ても、角の足は長いです。

谷口翔太 「困ったな、一本道です。お気に入りの手順も一手もありません。そうだ、作品に若さあり、です」

★詰将棋慣れしていると、この筋は一目……。うーん、作る側としても困りました。

nori 「1七馬捨てが収束で入るとはうまい!」

☆この手順で収束が決まるのは、一種の発見かもしれませんね。
★馬捨てが入らないと、さすがに詰将棋にはならないかと。

三輪勝昭 「一番有力なのは35銀、45玉、46銀、36玉なのだけどこの局面は不詰感はないけど、ここから詰将棋になるとは思えず他の手を探してしまい苦戦しました。まるでここからの手順は詰将棋みたいです。但し、広い所に追い出してピタリと決める作品はサイト向きとは思えません。仮にサイト向きであってもこの素材はもっと洗練された形、そしてもっと意外性のある形があるはずです。
#3や#5は素材にあった仕上げでしたが、この作品は推敲不足そのものです。素材によってあっさり仕上げるか熟成させるかはある程度経験が必要ですが、半分は実はセンス。僕は鈴川君や宮原君のセンスを高く買っています。誌面で素晴らしい作品を観れる事を期待しています」

★厳しいコメントだなあと思って読んでいたところへ、

三輪勝昭 「先日コメントを送信しましたが追加です。推敲不足としましたが、収束7手の形に持っていく他の案はないかと考えましたが、意外に巧く行かないですね。気の利いた素材に思えましたが、何か出来そうで何ともならない素材なのかも知れません。だとするとサイト発表したくなりますよね。
ところでこの7手はどうやって創ったの? たまたまこの局面になり偶然ピタリとまとまった手順があった…と言う事は創作しているとある事ですが……」

★僕も収束7手の素材(素材……ですよね? 角の両王手から馬捨てを入れるのは正算ですが)から逆算を試したのですが、なかなかうまくいきませんでした。
★この収束7手から逆算コンテストなどというものを行うと、どんな作品群ができるのでしょうか。とても興味深く思います。


正解者:後藤満、コモン、こじはる、小野寺、さわやか風太郎、変寝夢、名無し名人、u-maku、奥鳥羽生、蛇塚の坂本、谷口翔太、nori、三輪勝昭  以上13名


☆それでは今回はこの辺で、失礼いたします。m(_ _)m
★どうもありがとうございました。

★次回も解答よろしくお願いします。

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my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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