詰将棋ウィークリー#21 解答

出題編はこちら。
★「さっさと解答発表の記事書けよ」「夏休みの課題で忙しかったんだから、ちょっとくらい遅れてもいいじゃないか。パソコンの調子も悪かったし」「言い訳乙」
★はいそんなわけでお待たせしました、#21の解答発表です。
☆解説の宮原です。今回もよろしくですー。







☆さて、ちょっと手がつけにくい初形。上に逃がさないように攻めていかなければなりません。
☆初手がいきなり悩ましいですが、64銀の変化に備え42角とします。34玉で怖いですが、36飛でつかまっています。よって22玉。
★補足をしておきますと、2手目34玉には36飛で、イ35合なら24飛、45玉、63角、55玉、54角成迄。ロ45玉なら46飛打、55玉、73角、65玉、64角成迄です。

★また、22玉にはハ31角打やニ31角成なんかが思い浮かぶかも知れません。ハは12玉で、銀の守りが強力で逃れ。ニは逃げたら詰みますが、31同玉と取られると、41飛としても22玉で捕まらなくなります。したがって、

☆軽く32飛と捨てての次が問題。気分的に41角と打ちたいですが、22玉、31角成、33玉で逃れ。31飛も22玉で簡単に不詰です。継続手が難しいですが、ここで43角!!が後の展開を見越した妙手。同玉でいやな形ですが、44飛で早く詰みます。
★44飛、32玉、31角成、33玉、32馬、同玉、42飛成迄の手順です。後に、この詰上りに統合するわけですが。

☆よって43角には22玉しかなく、31角成、33玉、34飛。この34飛のための限定打が43角だったというわけです。
☆後は43玉、44飛、33玉に馬を捨ててきれいな清涼詰。これはかなりきれいにまとまりました!

☆本作、手順をさらっと見ただけではイマイチよさが伝わらないかもしれません。ですが解いてみるといかに良い作品かがわかります。変化・紛れともに上手く割り切れており、作意の一手一手に細かい変化が隠れているのです。
★僕が一番気を使ったのは、配置でした。実戦の自然なイメージを残しつつ、最小限の配置で成立させています。

★では、コメント返信に移ります。(敬称略、順不同)

後藤満 「玉以外の配置駒が微動だにしない作意手順の中、43角がキラリと光っていますね。大駒4枚の持駒なので余詰探しに没入してしまいましたが、守備駒の配置が絶妙で私の棋力では発見できませんでした。(苦笑)」

★おっしゃる通り不動駒だらけですが、もともとの駒数が少ないのでそれほど気にならないかな。

コモン 「43角の一手でしょうか、持駒が大駒4枚の作にしては初形駒数少なく爽やかな感じ」

☆捨駒も軽く、確かにさわやかですね!
★大駒が意外に細やかな動きをするので、爽やかさUP?

荒川 「初手が難しかった。4二角に3四玉とされると見込みがないように思えてやりにくかった」

★実戦派の方なら55角とか打ちそうですね。攻方としては、34より24に逃げられると追いづらいのです。

EOG 「ヒントどおりですが、新聞には載らない内容ですね。22玉の形から始められるよう粘ったとは思いますが、もって粘ってほしかったです」

★うーん、22玉から始めるとなるとおそらく駒取りになったり、使用駒が大幅に増えると思われるので、全体のバランスを考えてこれで完成としました。宮原さんならもっと逆算していたかも?

さわやか風太郎 「見ただけで上部へ逃げられそう。しかし4二角と打ってみたら3四玉に3六飛がある。結局4二飛成を巡る攻防だったということですね」

★42飛成に他の大駒が協力します。

名無し名人 「綺麗な手筋物で文句なしの好作。持駒趣向も洒落ています。確かに新聞でプロ棋士などが出題していそうな感じがしますね」

☆飛飛角角の持駒趣向も味よしです!
★プロ棋士出題の詰将棋は、だいたいは影武者作家なようで、ちょっと残念に思いますよね。

蛇塚の坂本 「3二飛、4三角、3二馬と気持ち良く大駒を捨てられてスッキリ。特に4三角は、飛の為に役に立ち最大限の活躍をして消えていく名角」

☆これぞまさに名角!ですね。
★逆算で創ったので、この43角が入ったのは良かったです。

こじはる 「残暑お見舞申し上げます。詰上りが視えるので、個々の手に印象点は薄いですが、詰パラ表紙には、充分でしょう」

★確かに、実力者には詰上りが見えてしまいます。でも、そこに至る大駒の動きに面白味を感じてもらえたらな、と。

三輪勝昭 「この作品は高校に発表したらどんな評価になっていたのか、と思うと残念でなりません。作意はありふれているけど変化がきっちり出来ていて僕は非常に高く評価します。
まずこの持駒で挟み飛車にならないのが良い。2手目34玉は36飛、35銀、24飛に43玉は54角迄。45玉は63角以下。きっちり決まっている。欲を言えば43玉に44飛、同銀、32角。45玉に54角、55玉、64銀なら尚良いけど。
6手目同玉は44飛、32玉、31角成、33玉、32馬以下で、初めこれが作意かと思った。これだとありふれていていかにもサイト向き。ただし、好手順なので好変化です。6手目22玉で31角成以下変化と同じ事になるのだけど、ひねりが利いている感じで良い。
11手目44飛は指し難い。作者からは6手目同玉と同じ形になりつまらないが、解く方からするとなんだ同じ形に出来るじゃないかと裏をかかれた感もあります。
作品にケチを付けるなら初手の紛れは不快感のある手ばかり。序2手を過ぎると急に分かり易くなる事ですね。
この批判も良い作品なので無理矢理出して来たものです。6手目22玉の作意になった事で十分高校に発表する価値のある作品です」

★長文コメント、ありがとうございます。作意に短絡する変化は多くの場合マイナスとなりますが、本作はプラスとなっていると聞き、嬉しいです。こういった表現は、まだ開拓の余地があるかと思うので。


正解者:後藤満、コモン、荒川、EOG、さわやか風太郎、名無し名人、蛇塚の坂本、こじはる、三輪勝昭 以上9名

☆それでは以上となります。ありがとうございました!^^
★どうもでしたー。


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追加コメント

不動駒に対する評価は分かれると思いますが、本作に関しては強烈な個性となっていると感じています。余詰リスクの大きい持駒趣向を最少の駒数で解消するのは至難の業との私見を伝えきれなかった拙文をお詫びします。

どうもコメントありがとうございます。
なるほど、不動駒も作品によっては個性、そしてプラス面になることもあるのですね。本作は推敲を尽くした配置になったので、満足しています。
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管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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