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詰将棋ウィークリー#37 解答

出題編はこちら
☆解説の宮原です。解答数急上昇ですが、要するにいい作品ほどコメントしたくなるということなのでしょう。
★コメントしやすいということは、狙いがはっきりしているということでもありますかね。
☆それではよろしくお願いします。






☆スッキリした初形。詰キストなら何も考えず35桂と指してしまいそうになりますが、まずは素直に44飛としてみましょう。32玉、34飛。
☆ここで41玉や21玉なら歩を打って簡単に詰みですが、そう簡単にはいきません。そう、捨合が発生するんですね。ということで33歩合。
☆同角成には21玉、同飛成又は同飛生は41玉でつかまりません。……はて、他にする手が無いのにどうして?
☆はい、というわけで初手に戻り35桂!と使っていない桂を跳ねます。同桂は23飛以下簡単なので(★桂が邪魔で飛を離して打てるようになったわけです)、同歩。そして44飛、32玉、34飛。同じように見えますが、桂で歩を移動させた効果で攻方は歩を取っていません。つまり、33歩合が利かなくなってしまうわけですね。よってここは33桂合に決定。
☆対して同飛生が当然ながら手順が引き締まる一手。(★先程の紛れではここで持駒歩歩歩。それ以外の駒が1枚でもあれば詰むわけですね) 以下31飛成で飛車をズバッと捨てて、22角成からお決まりの収束。最後は金合飛合非限定ですが、収束部なので僕はそこまで気にはなりません。
★消そうとして消せる非限定ではないので、仕方ありません。でも、三輪さんから別の収束を提案して頂きました。

☆35桂。僕はこういう論理的な一手が大好きです。特に本作のような「論理的かつ簡明」な手はまさに理想。いや、いい物見せてもらいました。僕は構想作ほど分かりやすく明快に創るべきだと思うのです。
☆ちなみに2012年11月号大学の宮浦忍氏作は本作の構想と類似。難解さはなかったので恐らく高い評価は望めないでしょうが、個人的には完璧な出来と思います。よければ解いてみて下さい。
★なるほど! こんな身近に同じ構想があったのですか。
☆話を逸らしてしまいすみません。今回の本作は全体的な完成度を見てもここで出すのはもったいないと思いました。いやはや、レベルの違いを見せつけられました。orz

★それではコメント返信です。(順不同、敬称略)

久保紀貴 「先日思いっきりつまらないことを書き込んでしまった手前、解答せざるを得ないと思いました。(笑) お気に入りは初手の35桂でしょうか。いかにも跳ねてくれという顔をしていますが、55桂や33飛の紛れができていて、単純に35桂が見え見えというわけではなくなっているのがいいと思います」

★55桂の紛れは僕も気に入っています。32玉と逃げられ、22飛、33玉、23飛成が取られてしまいます。

変寝夢 「お気に入りというか、評価は初手に集中しそうな感じですね。実際3四飛までのところは、いろいろやりようがあると思います。初手桂打が入ればいいと思うのですが、チャレンジされてはいかがでしょうか?」

★初手44飛の紛れと比べてみると、47桂が持駒になったということです。つまり回収のための桂捨てと言うこともできるので、初手桂打にするには構想を根本から見直さなくては……。33合が桂だと早詰で、角が正解という流れにしましょうか。

こじはる 「全体に快適な流れで、気分は上々。デパート向きでしょうか。最近、解答ボサリ気味で( TДT)ゴメンヨー」

★全体的な流れを統一できた点も良いかと思います。

やまかん 「初手伏線の桂馬捨てがよかったのと比較的自然な形で技を繰り出してるのがいいですね。これは収束非限定もあるし鈴川さんクラスだとネットで出題するのがいいかもしれませんね。(手を出しやすそうな形でもあるしよい作品だと思います。)」

★非限定がなければ投稿もできたかと思っていましたが、三輪さんから頂いた収束を自分で発見できていれば……。

小野寺 「圧倒的ッ・・・歩の位置ッ・・・!!! 新しい仕掛けだね。何かに使えないかな?」

★あまり見かけない構想なので、まだ開拓の余地が!?

後藤満 「44飛、32玉、34飛以下駒余り(21玉には22歩、11玉、31飛成で、41玉には42歩、同玉、33角成以下)では?」
後藤満 「大変な勘違いをしてしまいました。恥ずかしながら訂正させていただきます。44飛~34飛には33歩で不詰でした。初手35桂を入れてからの34飛で桂合を強要するのがうまい順と思います」

★お見事正解です。33歩合も打診中合なので、見逃しやすいですね。

蛇塚の坂本 「意外と手数が長いのに驚く。初手3五桂から3三桂合2三の桂まで働くまさに桂づくし」

★桂打は全て3筋。偶然です。

冬眠蛙 「31飛成~22角成で自然にまとまっている感じが好みです。23桂配置がGood!」

★僕も23桂は必ず置くべきだろうと思って作図しました。これによって収束もそのまま付いてきた感じですね。

凡骨生 「歩合いをさせぬ初手桂捨ての伏線手が良いですネ」

☆何と言ってもこの一手。構想作の種は尽きまじ。
★攻方の二歩禁回避・解消はたまに見ますが、玉方に二歩を誘致するのは珍しいかな。

さわやか風太郎 「3筋の歩を一つ上げておくのがミソ。3三の合駒を桂馬に限定させるわけか。3三同飛不成が打ち歩詰を避ける常套手段。確かに3二の合駒は飛車でも金でもいい。この非限定は最近「さざんか詰将棋大会」でも目にしました。余り気にかけずに」

★普通なら飛合の時に同馬と取って割り切るのでしょうが、構想との兼ね合いで断念しました。

やぶいり 「初手35桂。どちらに跳ぶか? 詰将棋ではやはり35でした。その後も合駒、打歩詰と頭をヒネりました」

★23桂を置いたことでより35桂を詰将棋らしく見せているかと思います。

がもうの 「歩合を拒む初手が狙いでしょうか。桂合に飛不成の応酬がいいですね。ここを乗り切ると、後は流れるような収束が心地好いです」

★捨合・中合を不成で取るのは、よくある筋ですが、高度なことをやっているように見えますね。

三輪勝昭 「この作品を見て最初に感じた事はこの素材はこの出来ではもったいないと思いました。
収束の7手は既成手順ですね。11玉型でよく使われていて合駒非限定はその頃から既にある訳ですから、この非限定に関しては今さら言う事もないでしょう。既に考えておられるだろうかと思いますが(最初はその予定だったかも)、収束は43飛成、同桂、42歩、32玉、22角成も考えられますね。手順だけならどちらが良いでしょうか? 僕はほぼ同じ。他の配置がその収束を必要としている駒になっているかで決めますね。この図ならこれで良し。43飛からの収束にするにはもっと配置を納得させなくてはいけません。
そこで次の図を考えました。






新作として発表出来なくはないと思いますが、手順を成立させているカラクリが全て鈴川作からなので僕の作品では発表出来ません。上塗りした手順ではなく、序盤の手順は鈴川作がなくては成立しない手順(42香は初手駒取りを嫌っただけ)ですから」

☆並べて見ましたが、序の数手はさすがに強引なような気が…配置や駒取りが気になります。しかし最後のまとめ方には賛成です。合駒非限定は気になりませんが、それでも無くせるなら無くしたいところ。飛車捨てはどっちみち入って更に短くまとまっているので、この収束はいいと思います。
そこで三輪さんの案の途中を抽出して少しだけ変更。

23-8+2.gif

★動く盤を張りすぎると重くなるので、図面で失礼。34金、同歩以下、三輪さんと同手順です。

☆あくまで自分ならこうするというものですが、これなら僕なら即採用します。いかがでしょうか。

★こうやって改良を重ねていくことができるのも、ブログ出題の利点ですよね。
ただ、僕の場合は先程書いたように、構想が決まってそして23桂を配置するところから創作が始まったので、23桂を取る最も自然な収束となったのです。
もちろん、43飛成の収束のほうが短くまとまって気持ちいいです。三輪さんや宮原さんの改作案は、本作の価値を上げていることは確実だと思います。でも、23桂を置いてこれにもっていくのは難しいですね……。
最終的には収束と23桂を天秤にかけることになりますが、僕としては23桂をとりたい気持ちがあります。
ともかく、改作案が参考になったことはお礼申し上げます。


解答者:久保紀貴、変寝夢、こじはる、やまかん、小野寺、後藤満、蛇塚の坂本、冬眠蛙、凡骨生、さわやか風太郎、やぶいり、がもうの、三輪勝昭 以上13名

★解答者急増で記事の作成に手間取りました。嬉しい悲鳴です。
☆それでは以上となります。ありがとうございました。^^ノシ

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改作図いいですね。三輪さんの目の付け所には流石だと感心させられました。もたつく印象のあった収束が切り詰められて、全体的に引き締まった感じがします。(ただ、序を切った宮原案のほうが好みです。)

しかし、個人的な好みでは一番は原図かもしれません。何か改作図の35桂は何となく指してしまいそうで。やっぱり35桂!にインパクトがなくては狙いがぼけてしまうような気がするんですよ。まあそういう意味では序に1手でも逆算できていればベストだったとは思いますが、難しいのでしょうね。

ところで、捨合(これは打診中合とは言わないと思いますが)ではありませんが、歩合を避けるために歩を吊り上げておく構想ということで小林敏樹氏作の2005年度詰将棋解答選手権チャンピオン戦⑧を想起しました。参考までに配置を。
攻方:14竜、71馬、72と
玉方:31歩、33桂、41玉、42歩、51歩、54銀、73銀、75角
持駒:金銀銀桂桂桂

打診中合ではありませんでしたね。意味を取り違えていました。m(__)m

序に逆算はあまり考えていませんでした。インパクトのある手は初手にするべきだとさえ思っています。でも、宮原案は歩の連続突きが強調されている上に、使用駒にも統一感があるので、Niceですね。

小林氏の作品、収束が真新しくて感動に近いものを得ました。歩突きの構想から一筋にまとまっている印象です。貴重な情報をありがとうございました。

実は僕も久保さんと同じで23桂配置はいいと思います。なにしろ、初手のインパクトが増える。狙いに重みが出てかつ収束に活用できる配置なので、まあ改作図と善悪は微妙ですね。僕にはどっちがいいとは選べません。

しかし小林作はすごい。いや、小林敏樹さんならむしろ普通なのかもしれないけど…
小林作で一番好みなのは歩合と桂合の差。どちらも取ってはつまないところで桂はさらに頭が丸いので、とらなくても桂打ちで詰むという素晴らしい構図。鈴川さんの原図を見たとき「桂捨ては桂合を取らないようにすれば持ち駒にもできるな」と感じましたが、ここまでうまく表現できるものなんですね。

鈴川さんの考え方も少しわかり、今回のウィークリーは収穫が多くてうれしいですね。^^

おお、ここまで23桂に同意が集まりましたか。
詰将棋は作者の狙いや気に入っている点と、解答者の印象に残る点が異なることもしばしばですが、その壁を越して解答者と通じ合えるのが、本当の好作なのだろうなと思いました。
そういう点では本作は好作と自負することもできるでしょうかね。なにしろこんなに意見が活発になるのですから。

テーマの昇華として

僕は手筋派作家です。
焦点捨駒になる23桂とその桂が捌けるのは不満はないですね。
ただ自作だったら合駒非限定のある既成手順は出来るだけ使いたくない。

僕の案は43銀のところ43歩成の味の良い紛れがあるし、同角には31龍の好手が必要なので味は悪くないと思います。
ただ22銀の駒取りは最悪。
せめて31玉の21飛、42玉、22飛成なら許せるのですが…
最高は33馬を阻止する22中合ですが…
それはともかくとしてわざと歩を取らない手順ならその歩は合駒で発生させたいと言うのは作家的感覚。
その図が良い図になるならないは別にしてやってみたいところだと思います。

もちろん僕は三輪さんの案を否定しているわけではありません。しかしそれは作風の違いというもので、僕は歩をわざと取らない狙いをできるだけシンプルに表現したかったのです。
三輪さんは手筋派作家とおっしゃいますが、歩を合駒で発生させたいという感覚は構想派のそれですね。僕だったら駒数が増えずに味の良い逆算ができたらそれで満足してしまいます。(それが宮原案)

そうですね。32歩を合駒で発生させたいという気持ちはよく分かります。
問題は、その手順をどうするかですね。

おっしゃるように22銀の駒取りは最悪で、歩の発生と天秤にかけたときにつりあわないかなあというのが僕の感覚でした。
中合で出せれば完璧すぎますねw

僕には歩を発生させたいという気持ちは微塵もありませんでした。
うーん、これが一流になれない理由か。(笑)
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管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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