詰将棋ウィークリー#53 解答

出題編はこちら
★今日は普通に解説していきます。改作案を多く頂いたので、ちょっと長めになるかも。






★まず飛成から角成はさっと指せると思いますが、歩頭に桂を捨てる5手目がちょっと意外でしょうか。同歩には44桂、22玉、23香、同玉、21龍、22合、35桂迄。香を打つスペースを作っているのです。
★そこで24桂には22玉と逃げますが、ここで14桂~11龍が本局の主眼。またもや桂捨てで歩を吊り上げ、香打ちのスペースを作る手順です。2度もこの筋が出れば、見栄えがするでしょうか。
★13香~12香成で追いつめ、ここで桂を44に打ち換えるのが狙いの一つ。理由は単純で、52に利かせるためです。序に打った桂を打ち換える、これでストーリー性を持たせることができました。
★以下は収束ですが、最後に44桂も成り捨てて、きれいに締めることができました。

★それでは頂いたコメントです。(順不同、敬称略)

後藤満 「桂の活用が主軸の手順は蛋白な味わいで、長さを感じさせない。収束は非限定ながら、気分的に飛車合を選択したいと思います」

★確かに、気付いていたら詰んでいたという感じかも知れません。

小野寺 「さくさくでいいね。この収束すきなのか? 傷あるけど」

★馬と桂さえあれば成り立つので、汎用性が高いです。

蛇塚の坂本 「意外に手数が長いのが驚く。再度の質駒の桂を取り桂4枚使用はすばらしい。3二桂成りから4四桂の桂の打ち変えも面白い」

★打ってしばらくしてから成り捨てる感覚がお気に入りです。

こじはる 「暫く、解答をズラしてました。( TДT)ゴメンヨー 成程、格言を地で行く軽快な内容。もっと逆算できそうですね」

★ぬ、格言が浮かばない……。

やまかん 「31で終わって31手、、、そういうことですか。というのは冗談で手数の割には手が限られてるので易しいですね。5手目が感触が良い手ですね」

★「槍襖」みたいな。あの作品は75で始まって75で詰んで75手詰でしたよね。

★ここからは改作ラッシュです。

三輪勝昭 「この収束は安易だなと思うのですが、好きなんでしょうね。一番気になるのは65飛を何故持駒にしないのかですね。僕の場合以遠打は許せないので玉方53桂→51桂、持駒歩加ですが、最終手非限定は気に入らない。
そこで改作案を。






まだ練り不足です。
この素材は僕なら飛は持駒にして以遠打は許さない創り方にするだろうなと言う話です」

★2案提供頂いたのですが、スペースの都合により1つだけ紹介。
★桂でなく歩を取ることによって飛合が出てきます。52桂成も変わらず入っていますね。問題は初形からずっと75桂が待機状態にあって浮いていることでしょうか。

★別案も頂きました。

三輪勝昭 「僕は捌きを楽しむだけの作品は大好きです。詰パラにそんなコーナーが欲しい。けどサイトで発表してくれるだけでも満足です。






12成香は遊ばずモデルメイト、しかも大駒は残らない捌きは満点。それを3枚の配置だけ。素晴らしい! それが成香があるだけで否定されてしまう図面です。(涙)」

★うーん、詰上りの美しさと44桂再度打ち直しは素晴らしいと思いますが、僕も成香は否定派です。

★そこで次はさわやか風太郎さん。

さわやか風太郎 「合駒非限定は諦めましょう。それよりというか、初手6一飛が成不成の非限定、1三香に2一玉か2二玉かがちょっと気になった。それはともかく、桂の使い方に見とれました。更に2四桂を4四桂に打ち替えるのが、最初から4四に打てるのになかなか洒落ています」

★22・21の非限定はうっかりしていました。まあ、僕としては許容範囲ではあります。初手が不満という意見は三輪さんと共通するものがありますね。

さわやか風太郎 「初手の非限定を回避したくて検討したというか思いついたというか、余り推敲していませんが。打ち歩詰打開を狙いにしてみました」

★頂いた改作案ですが、早詰があって作意が明確でなかったので、その構造だけ紹介します。

31-1+4.gif

★52角成に31玉と受けた局面です。新しい点は、54銀があるということで、以下43桂、同銀、32歩、同銀、同桂成以下収束させようというもの。

★以上の案を全て考えあわせて、僕なりの改良図を最後に載せておきます。






★これでかなり良くなっているはず。推敲を尽くせば、このレベルまでもっていけるものなのですね。とても参考になりました。


解答者:後藤満、小野寺、蛇塚の坂本、こじはる、やまかん、三輪勝昭、さわやか風太郎

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清貧図式でなければ

僕は63成香の図が一番良いと思うんですがね〜
と言いながら自分の作品だとそうはしませんけど…

この収束で良いなら54銀は52銀にしたいですね。
持駒 飛桂桂桂香歩
玉方 13歩、23歩、31玉、33歩、52銀
詰方 21銀、25角、42香、43歩以上
初手51飛以下31手詰。

又、玉方64角、詰方56香、持駒歩加で収束馬を消すのも可能。
51歩53歩の型は持駒に歩があるため32桂成と41香成の手順前後が成立。持駒の歩にすれば消えるが初手非限定。そのため62銀を置くのはと思い42香を入れてみました。
持駒 桂桂桂桂香香歩歩
玉方 13歩、23歩、33歩、41玉、54銀、64角
詰方 21銀、25角、43歩、56香、76龍以上。
42香以下41手詰。

三輪流捌きの図

持駒 飛桂桂桂香歩
玉方 13歩、23歩、31玉、33歩、51歩、54銀、64角
詰方 21銀、25角、42歩、55桂、56香、57香以上41手詰。
モデルメイトが自慢。
ただ捌いただけですが、僕はそれが好みですから。

実は最初は次の図
持駒 飛桂桂桂香歩
玉方 13歩、23歩、31玉、33歩、35と、51歩、54銀、63歩、97角
詰方 25角、43歩、44桂、52銀、56香、61銀以上45手詰作意。

97角なのは意味があります。
良く出来た図と思っていたら25手目52銀成のつもりが52香成でも詰み。

63歩を62銀にすれば52香成を作意に出来るけど同歩で変同。
残念。

収束三輪案完成図

何度もスミマセン、収束三輪案完成図です。

持駒 飛桂四香歩歩
玉方 13歩、23歩、33歩、41玉、51歩、54銀、64角
詰方 21銀、25角、53歩、56香以上43手詰。

何度もスミマセン。
42香43歩を42歩にする事に中々気付きませんでした。
それに気付いていたらこの図には簡単に到達していたでしょう。
52同歩に42馬捨てが出るのとモデルメイトが自慢。
記事にして図面を発表してくれたら嬉しいな〜

尚、17手目41歩成の無駄手が入るキズがあります。
消すのは可能です。
初手は省き、持駒の歩は61に置きます。
72銀、82飛の形で玉方81歩でも置き、41歩成、同玉、32桂成、同玉、61銀生、82歩の手順にすればキズはなくなります。
21玉の非限定もそうですがそこまで完璧にしなければならない作品ではないでしょう。

収束だけで実にいろいろな手順ができるものなのですね。僕としては馬が消える案がお気に入りです。狙いの桂の打ち換えが終わった後はできるだけ駒を置かずにさらっと収束するのがベストだと思っています。

収束形について

狙いの後は短くピリッとまとめるのが理想と僕も思います。
でもそれは素材によりけりで、出来ないものは出来ない。
出来なければその素材に調和する手順にするのが良いと思っています。
この作品の発表図の53桂を置いて収束する手順は調和はベストに近いものがあると思います。
この収束形は合駒の非限定があったとしても優秀な手順と思っています。
だけど僕は大嫌いなんですよね。
収束形で32銀打か生〜23金にして21銀成とする収束があります。
これは優秀な収束形と僕は思っています。
ところが詰将棋パラダイスの初代主幹の鶴田さんはこの収束をもの凄く嫌っていました。
不思議でしたが今なら分かる気もします。
要するに安易に感じるためだったと思います。
自分で考えた収束を付けなさいと言う事なんでしょう。
収束部分はどれだけ練っても過去にある収束になってしまうのだけど、安易に付けた収束と練った収束では味が違う。
かえってまずくなっても手作りの味の良さがあると思っています。

手作りの収束の味の良さですか……。考えたことがありませんでした。
僕は収束のための配置はできるだけ少なくして、かつそれまでメインで活躍していた駒が消える展開になればベストかと思っています。そういう意味で32銀~21銀成の収束は大好きです。
そういうわけで、本作では53桂型や54銀型の収束が、最小限の配置で抑えられているという点で気に入っているのです。

収束前に明確な狙いが実現されていればそれでよし、というのが自分の考え方です。この場合収束は一種の手続き、お約束みたいなものですね。
尤も、本作の場合は捌き主体の手順で明確なテーマがあるという類のものではないように思われるので、収束は既成でないほうが望ましいというのは確かですが。

個人的には51に駒を置いて限定打するのは65の飛が行くのと大差ないように思いますので、発表図は収束を短く纏めたと見ればいい出来上がりではないかと感じました。個人的には一番好きな図ですね。
しかし、三輪さんがコメント欄で示されている図も捌きを延長しながら、巧く纏まっていて捨てがたい。結局は収束以前の手順をどの程度重く見るのか、という話なのかなと思います。

桂の打ち換えが本作のメインテーマ、収束にもう一回桂が活躍して、味付けといったところでしょうか。全体的に捌きを重視していますので、収束もその印象を壊さない必要がありそうです。
また、収束のためだけの配置は最小限にという僕の考えから言って、やはり記事の一番下の改作案がベストかな、と思っています。
実のところ、発表図は最も安易な考えで、無難に収束したからまあいいか、という気持ちでした。54銀型に気付かなかったことは、僕の作図力不足に他ならないですね。
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管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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