詰パラH25・6デパート5 三輪さんの改作

タイトルの通り、詰パラ今月号で解答発表されているデパートの自作の改作を、三輪さんから頂きましたので、ここで紹介します。
結果稿の詳細はこちら。(手順は下の将棋盤の左下を選択して見ることができます)



三輪さんのコメントです。一部省略あり。
「収束は11玉方を置いて22馬、同玉、32龍迄にしたい。余りこうしたいと言う意識がないため気付かなかったのでしょうか? 僕は収束緩む31とは相当辛いのですが…。
11玉方を置くと31とはあり得ない。モデルメイト必須主義者としては41銀か44桂しかない。その形は33角が入る。(38角ではダメですが) その形はもう少し逆算したい。それが改作した理由です」

原作は使用駒6枚の簡素図式で、デパート担当者にも「一切の不純物がない」と評価してもらえました。ある作家の方が「究極の作品には、推敲の余地など最初から無いのです」と仰っていましたが、本作がこれに当てはまるということかも知れない、と喜んでいたものです。
しかし三輪さんの改作で、その自惚れが打ち砕かれました。(笑)

原図と改作図、どちらが良いかということは、僕には比較できません。改作というよりも、むしろ別の作品のような気がします。原図は簡素図式そのものが狙いに含まれているので、改作図ではその本質がなくなり、代わりに序の歩突きが収束と対照的な味が付加されています。

原図は「なるべくしてなっているもの」、改作図は「人の手によってまとめられた作品」という感じでしょうか。

それにしても、この簡素図から改作が生まれることには驚きました。また、改作意欲を持たれた三輪さんにも感服します。

「この図を作るのに5~6時間かかっています。なんたる無駄な時間。まあ、僕は自作に膨大な無駄な時間をかけていますので息抜きの時間に使ったと考えています」

こう言ってしまえるのもすごいですね。

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No title

改作図を提案された三輪さんには申し訳ありませんが、僕は圧倒的に発表図が勝っていると思います。
手順だけ見れば若干物足りない気もするけど、それにこの洗練されきった美しい初形と組み合わせることで、立派な一つの作品となっています。この絶妙なバランスを崩すなんて、僕にはできません。
結論を言えば、本作の価値は「手順」でも「形」でもなく「手順と形のバランス」にある、ということです。
ただ、玉方11歩については置くべきか置かざるべきか、悩みどころですね。個人的には手順は少し良くなり配置も崩れたというほどとは思わないので置くと思いますが、ここは感性の違いと思います。
それでは。

No title

僕は収束3手は緩みだと思っていなかったので、11歩を置くかどうかは全くの思考外でした。11歩を置けば32龍迄で成立していることに気付いていたとしても、攻駒が3筋にまとまっている無防備図式を崩す気はなかったかなあ。

>この絶妙なバランスを崩すなんて、僕にはできません。
逆に、このバランスを崩そうという発想ができることが、三輪さんが次々と好作をものにできる秘訣なのかも知れません。

別の仕上げが必要

僕はどう考えても32龍迄の収束が優れると思います。
14歩も遊びませんし。
ただこれは全体の仕上げを無視した話です。
11歩・41銀にした以上は後の手順を考えても33角は入れる手です。
それを完成図には僕には出来ません。
何故ならば僕は簡素図式でパラパラと局面が拡がった形が何よりも嫌いだからです。最も解く気にならない形だと思っています。
発表図であれば33角36龍38角が適度に間にありその不満がありません。
11歩41銀を選んだ限りは逆算しなくてはならないこれが僕の感覚です。
簡素図式だとパラついているのが嫌だけど、それ以前に出来そうにない。
だったらここ迄やるべきと思います。
仮に11歩、41銀の33角から始まる作品なら雲泥の差で発表図が優れていると思います。
収束の緩みより初形の違いが大きい。
32龍迄に収めるには根底から違う作品にしなければならない素材と思います。

僕としては自分の図の方が優れているとは思っていません。
全く違う食べ物に優劣はつけれるものではありません。
違う味を味わって下さい。
ただ11歩(図面は香ですが)41銀を選択した場合はこの仕上げの方が良いと思っています。

32龍迄にするかどうかは難しい問題ではなく、これだけの事で作品自体を別のものに仕上げる必要るあると言うのが僕の感性です。

自作からの発想

動機の事で重要でないので省略されていますが、僕の発表作にこの収束の作品がありそれが記憶にあったのがあります。
僕の作品は絶対に32龍迄にした方が良い作品でしたが11香を置くと変化が不詰になり出来ませんでした。
結構悔しかったのでその発想が浮かんだのもありますね。

No title

三輪さんの意見に同感です。
発表図は3筋に駒が固まった形が綺麗で、明らかに完成図だと思います。「推敲の余地がない」のはこういうことかも知れません。
これを11歩41銀型にしたら、さらなる逆算が必要になりますね。初形のバランスが崩れているのは僕も気持ちが悪いです。
そして43手にまで逆算してしまったら、これはもう別の作品で優劣のつけようがありません。
なんだか三輪さんと同じことを書いているようですが、僕も全く同様に感じたからで……。

>動機の事で重要でないので省略されていますが、僕の発表作にこの収束の作品がありそれが記憶にあったのがあります。
三輪さんの発表作についてそのことに触れていいのか迷ったので、省略してしまいました。まあ確かにほとんどの場合は収束が締まっているほうが良いでしょうね。
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my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、進学とともに東京へ。現在、20歳学生。詰工房などの会合へしばしば顔を出します。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。

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