たのしく、うつくしく。好作紹介 #2

基本的に僕が詰パラのバックナンバーをめくって見つけた作品を紹介していきます。
皆さんから「この作品が好き!」などの熱烈コールがあれば、それを取り上げることもあるかも。

2作目は、2007年の詰パラから。
記憶に新しいかも知れませんが、初見の方はぜひ解いてみてください。



ぐちゃっとした入玉形で、嫌な予感がしますが、実はこれがとても楽しい作品です。
38玉と逃げられたら絶望的なので、初手は16角か16角打しかありませんが、とりあえず持駒を残して16角としてみます。18玉の一手。
ここで、29に逃げられたらさらに絶望的です。よって、もはや選択肢は27角しかありません。29玉には18角打として清算すれば詰みますね。
27角、同玉となった局面は、初形から25角が原型消去されました。手なりに進めただけなのですが、これによって53龍が使えるようになったことに気付くと思います。23龍、38玉。
ここで角を打って合駒など考え始めると泥沼で、27龍という鮮やかな手がありました。同とには83角がぴったりです。
さて27龍、同玉となった局面で、38桂が消去されたことに気付きます。すると詰上りまで一瞬で浮かびますね。16角、18玉、38角迄。

本作の魅力は、解答者が邪魔駒消去という目的でいろいろ工夫するのではなく、手なりに進めていったらいつの間にか駒が消えていて、それでああそうか、となることだと思います。普通は謎解き要素が重視されるので、こういう点はマイナスになることが多いのですが、本作は易しくすることで誰にでも楽しめるようになっているんですね。
そして、リフレインの味も良いです。おそらく序の4手は逆算で付けたと思われますが、これによって収束が断然映えてきます。玉が左右にステップを踏むのも見どころです。
配置だけは少し重いのですが、解いてみれば機能的に働いているというか、すべての駒の意味付けがすぐに把握できるので、嫌味はありません。

このシリーズにもってこいの、解いて、鑑賞して楽しめる作品でした。

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二上珠玉篇

「将棋魔法陣」はお持ちではないかな?
第2部珠玉篇の第22番がほぼ同様の構成になっています。
類似作ということではありません。

No title

持ってないんですよねー。出典を教えて頂けるとありがたいのですが。詰パラじゃなかったらどうにもならないので、できれば図も……。
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my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、進学とともに東京へ。現在、20歳学生。詰工房などの会合へしばしば顔を出します。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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2015年11月に開催した企画で、7手詰を募集して17作を出題しました。45名もの方に解答していただき感謝です。順位発表はニコ生で放送するという新しい試み。

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たのしく、うつくしく。
難解? 複雑? そんなものとは無縁な「易しいからこそ楽しい」作品を紹介していく連載です。不定期更新。

解付き出題
自作を解付きで出していた企画で、現在#120をもって休止中。在庫整理の意味合いが強いので質より量かも?

今週の詰将棋・
詰将棋ウィークリー

今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。

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