投稿用紙作成マニュアル

名無し名人さんのブログで、入選するための投稿用紙の書き方マニュアルという記事が出まして、なかなか反響も大きいところで、鈴川の投稿用紙も公開してみたいと思います。

投稿用紙サンプル

実際の投稿用紙とは若干異なりますが、今はだいたいこのような形式で投稿しています。
昔は鉛筆で手書きだったのですが、盤面を書くのが面倒くさい&手元に残らないというデメリットが目立ったので、今はもうすべてWordで作るようになりました。別に字はそこまで汚くはありませんが……。

【基本的な注意点】
追記:桂花さんから、短大担当ならではの視点でコメント頂いたので、一緒に紹介します。

1、用紙サイズ
上のサンプルはB5ですが、作品のボリュームによってA4になることもあります。
短手数でもっとコンパクトにまとまるのであれば、とりあえずB5サイズで作っておいて、紙に印刷した後にカッターで下半分を切り、結果的にB6サイズになることもあります。
まあ、常識外に大きい・小さいということがなければ、なんでもアリでしょう。

桂花 「A4はありがたくないです。今なおB5がマジョリティで、解答の束が送られてくる封筒もB5+αという感じのサイズのためです。整理の都合上、B5がありがたい状況で、鈴川さんのようにその下部を切るのは何ら問題ないです」

2、希望先
詰パラに投稿するなら必ず希望先を書いておきましょう。投稿作はいったんは詰パラ編集部に行き検討者に回されます。完全作と分かり次第、コーナー担当に送られます。この間1か月くらいだと予想。で、どのコーナーに送るか迷う場合があり、そうするとこの浮遊期間が長くなる可能性があります。
また、希望先のコーナーを書いておいてもたらい回しになる可能性はないこともないので、「転送不可」と書いておけば確実でしょう。
僕の場合、中編作の多くがデパートに転送されてしまっているようで、そしてデパートは返送をしないスタイルらしいので、たぶん20作近く溜まっているのではないかと。こういう状態を避けるためにも「転送不可」と書くのは良さそうです。

桂花 「短大では検討者に回されず、直接私に回ってきます」

3、図面
手書きの方は、連盟などで買える図面用紙を貼り付けたほうがいいでしょうね……。定規を使って書くのはかなり面倒でした。
PCで作る場合は、図面作成ツール・ソフトを使いましょう。ググればたくさん出てきます。ちなみに僕は波崎黒生さんのソフトを使っています。
名無し名人さんは、盤面の星はないほうがいいと言っていますが、僕はアリ派です。実際の将棋盤にも星はありますし、見栄えがいいです。

4、作意
棋譜を詰パラ表記にして、改行する手数を揃えるというのが基本定跡。
ただ、僕は成香は杏などと表記します。あと打合と移動合が可能な場合は、「22金打合」「22金移動合」などと書きます。
4手改行、8手改行というのは、詰パラがそうなっているからでしょうね。僕は6手改行がいちばん収まりがいいので、こうしてます。

桂花 「見やすければ特に何手改行でも気にしません。2枚以上の投稿用紙で、図面と作意が同時に見られないのはちょっと手間です」

5、変化紛れ
Wordなら「イ」を○で囲むことも簡単にできるので、詰パラと同じようにしましょう。変化はイロハ、紛れはABCです。環境の問題でできない場合は、(a)などとしていました。
上のサンプルにもあるように、合駒の意味付けなどにちらっと触れておくのもいいでしょう。
ちなみに、変同や合駒非限定を隠すのはオススメしません。採用されても酷評の道が待っています。
あまり簡単な変化などは書かなくても大丈夫だと思います。
でも、これを書いている最中に変同や余詰に気付くこともよくあります。

桂花 「いちばんありがたいのは、そのまま詰パラに転載できるもの。この変化・紛れは見てほしいというものや難しいものは記載し、必要ないものは記載していないのが楽です」

6、作者コメント
ここがメインです。解説のように作意に沿ってコメントしていくのもありで、実際上ではそういう形式をとっています。
短編の場合は、狙いの一手がこれです、など。
余詰消しの配置なども触れておくといいです。そう書いているうちに1枚減らせることに気付く場合もあります。
名無し名人さんは欠点を書かないほうがいいと言っています。これにはある程度賛成です。
欠点をあえて目立たせなくするように書くのもアリで、僕はよく取り入れています。「ここの玉の逃げ方は非限定ですが、どちらに逃げても紛れが増えるわけではないので、解答者を惑わすことはなさそうです」「駒取りは多いですが、手順全体のゴツゴツしたイメージに厚みを添えています」「変化紛れが乏しく単調なきらいはありますが、解答者を悩ますよりも楽しんでもらうことが狙いなので」などなど、ものは言いようです。
もう一つ、名無し名人さんが言われている、作者コメントが結果稿に引用されて載せられる短評のスペースが減ってしまう点について。
これは簡単、「本作が採用された場合、結果稿に作者コメントを引用することはお控えください」と目立つように書いておけばいいのです。
僕も一時期はそうしていました。解説者としては作者が解説してくれることほど楽なことはありません。それを防ぎにかかるわけです。最近はあまり書かなくなりましたが、やっぱり短評は多いほうがいいので、復活させようかなと思います。

桂花 「解説スペース・短評スペースの問題は理解できるのですが、そうは言っても多数の読者からしたら作者の言葉は読みたいだろうという推測もあります。しかし、長すぎる作者コメントの一部だけを掲載するのはいかがなものかと思うため、悩むところです。
折衷案として提唱したいのが、作者コメントは好きなだけ書いておいて、それとは別に掲載用のコメントをコンパクトに書く、という方式。三輪さんがこれに近い方式を採用しておられます。これがスタンダードになると、担当者としてはありがたいです」


7、個人情報
郵便番号、住所、氏名を書きます。
何度も言いますが鈴川優希はペンネームですので、本名も書くようにしています。
で、電話番号は書いていません。というか投稿規定に電話番号を書かなければいけないとあることを初めて知りました 笑。
でもメールアドレスは必ず書いておいたほうがいいと思います。意外と連絡が入ることがあります。僕も昨日、投稿作に変同があるとメールで指摘されました。
そして、「全短評送付希望」と書いておくと、メールしてくれる親切な担当もいます。

桂花 「短評集は喜んで送付しますが、すぐ忘れてしまうので、結果発表号が出る頃を見計らってその旨のメールをいただけると、送付忘れが防げます」


さて、これで鈴川の投稿マニュアルを終わりにします。
「詰パラの投稿のやり方が分からなかったけれど、この記事を読んで大変参考になりました」というコメントが付くことを待っています 笑。

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No title

一担当者からご意見申し上げます。あくまで私の見解ですが。

1.用紙サイズ
A4はありがたくないです。今なおB5がマジョリティで、解答の束が送られてくる封筒もB5+αという感じのサイズのためです。整理の都合上、B5がありがたい状況で、鈴川さんのようにその下部を切るのは何ら問題ないです。

2.希望先
短大では検討者に回されず、直接私に回ってきます。

4.作意
見やすければ特に何手改行でも気にしません。2枚以上の投稿用紙で、図面と作意が同時に見られないのはちょっと手間です。

5.変化紛れ
いちばんありがたいのは、そのまま詰パラに転載できるもの。この変化・紛れは見てほしいというものや難しいものは記載し、必要ないものは記載していないのが楽です。

6.作者コメント
解説スペース・短評スペースの問題は理解できるのですが、そうは言っても多数の読者からしたら作者の言葉は読みたいだろうという推測もあります。しかし、長すぎる作者コメントの一部だけを掲載するのはいかがなものかと思うため、悩むところです。
折衷案として提唱したいのが、作者コメントは好きなだけ書いておいて、それとは別に掲載用のコメントをコンパクトに書く、という方式。三輪さんがこれに近い方式を採用しておられます。これがスタンダードになると、担当者としてはありがたいです。

7.個人情報
短評集は喜んで送付しますが、すぐ忘れてしまうので、結果発表号が出る頃を見計らってその旨のメールをいただけると、送付忘れが防げます。

参考になれば幸い。

No title

さすが長年の担当経験ならではの視点ですね。
記事に追記する形で載せておきます。

参考になりました

僕は作品がよく返送されて来るので、今回の記事を読んで参考にしたいと思います。
これはさくらじゃありません。

それと掲載用作者コメントは三輪さんと言う人を見習って「」に書きたいと思います。

結局はさくらなのである(笑)。

No title

掲載用作者コメントですが、僕の場合は書くことはないかな、と思っています。なんだか採用前提みたいですし。
あっ、そうすることで採用率を上げようという算段か 笑。
まあでも、解説者には作者コメントを載せない方針の方もいますし……。

作者コメント

僕は解説を読んでいて、作者のコメントは欲しいといつも思っています。
だから投稿時にはほとんど掲載用コメントを書いています。
つまり必然です。
ただ解答者で解説を読むのに作者コメントが欲しいのは少数派かも知れませんね。
僕は今まで、作者コメントなんかいらないと思っている人はいないと思い込んでいましたがね。

No title

「作者は作品で語れ」。詰将棋名言に入りそうです。何かを表現するために芸術はあるという。
僕はあまり作者コメントを読みたいとは思ったことがないので……。
でも他に、小説や詩などの場合は、作者コメントをものすごい読みたいです。何が違うんでしょ。
まあ自分の場合はブログで好きなだけ語れるのでいいのですが。

No title

僕は何でこんな創り方をしたんだろうと思う事がよくあるんでね。
完成品には作者コメント何かいらないんだろうけど、完成品とは素材が完成品だからであって、そう言う素材は少ない。
僕は人によって仕上がりは異なる素材の方が好きで、それを僕はB素材と呼んでいるんだけど、B級素材は作者コメントが必要と言うのが僕の持論。
A級素材が好きな作家は多分作者コメントはいらないと思うでしょうね。
僕のA級素材タイプと思う作家は上田さんとか柳原さんですね。
鈴川君も易しい作品はA級素材タイプかと思います。

No title

人によって作り方が異なる素材と、作り方に「正解」がある素材。ものすごく分かる気がします。
そうですね、僕もA級素材を手に入れられたらいいのですが。
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my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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