第n回裏短コン「悲しげな駒たち」

詰パラの表短コンのほう、全題解いてみました。解図力はちょっとずつ上がっているようで、2時間以内に暗算で解ききりました。
それはともかく内容のほうは、去年より格段に上がっていますねー。

さて、それに対抗すべく、今日は裏短コン2作目の結果稿。

8位
悲しげな駒たち
齋藤光寿



点数012345678910
人数01245897520

正解43 誤解0 無解2
得点2.48
人気投票 1位:1人 2位:0人 3位:2人
ベストタイトル投票:1人

作者
狙いは香の1目上がりが3回出てくることです。打歩打開のための初手に対して、今度は玉の逃げ道を作るために移動合をする。この応酬が面白いと思います。絶連の駄作ではありますが、作者としては気に入っている作品です。

★最近詰パラにも入選された奨励会員の齋藤光寿みつひささん。打歩物での登場です。

★初手角の利きを遮ろうと74香では26香移動合で打歩詰が打開できません。……となれば、初手は95飛の利きを遮る75香が浮かびます。
★96角には同飛、26合、17歩、15玉、14銀成迄駒余り。角がいなくなったので銀が動けるわけですね。
★26香移動合には予定通り17歩、15玉。ここで14銀成は角の利きが残っているのでうまくいきません。
★そこで14金とずらして、25玉に74香。なんとこれで詰上り。

★作者の言うとおり、手順中に香の1マス上がりが3回も出てきて、狙いがこれ以上もなく明確に表されています。タイトルもぴったり。
★ただ、全体的に地味な手順だったためか、評価は伸び悩みました。詰パラ高校発表作(10月号)のような派手さがあれば……。まあでもそうするとこの狙いはそもそも万人受けしなかったということかも?

山下誠
潜在力を抑え、一歩ずつ進む香車の動きが何ともよい。

竹中健一
歩のように扱われる香もだけど、その香を一つ突くだけで詰まされた玉が一番悲しげかも……。

★そういう見方は面白いですね!

EOG
14金でちょっと緩んだ。

長谷川
打歩打開の香上がりは面白いですね。初手とリンクした最終手もいい感じですね。

★初手で74香を読む人も多いと思いますが、結局最後には実現するというのがいい感じ。

有吉弘敏
比較的簡素な初形で独創的な作意。面白いですね。青木氏と予想。

桂花
マキシ詰風にいえば全ての着手の移動距離が1で、いかんせん地味に見える。

★マキシ詰=王手された時可能な応手のうち、駒が最長距離動く手を選ばなければならない、というフェアリールールでした。

三輪勝昭
香の一段上がりは良いけど、5手詰が2手緩んだ感じ。
作者予想=青木裕一作。

オオサキ
5手目が緩んだように感じられる。香なのに歩の動きしかしないのが、悲しげな由来? 2枚の香は歩にしても完全作。それじゃなんの意味もないけど。

★やっぱりこう考える方は多かったですね。原理的には5手詰でも可能かも。

冬眠蛙
あまり悲しそうには見えないような。

夏風
香以外の着手が緩いのが惜しまれます。

もーたー
青木氏と予想。

孫の手
双方香車のお散歩。

divD
走れない駒たち。

まつきち
いかにも何か出てきそうな初形だが、地味な手順に終始。飛角不動も印象を落とす。スッと作意に入れたわけでもないが、もう少し派手な手順を期待させる配置だけに、解後感という点では今一つ。タイトルはそういう意味を含んでいるのでしょうか?

★確かに、初形では派手な手順を予想されてしまうかも。

金少桂
本領発揮させてもらえない香が悲しいが、余詰回避のためだけに傍観してる43歩もなかなか悲しい。5手目14金がちょっとしゃれている。

中村雅哉
香1目上がりが主題ですね。2手目96角に同飛が見えず少し考えました(笑)。大駒1枚は消したかった。あと、96飛型にして43歩を消すことはできないでしょうか?

★43歩は5手目73香成、24玉、26龍以下の余詰に備えた配置。96を飛にすれば省けそうです。要検討。
→96飛だと2手目36歩合以下変長のようです。同飛、26香、17歩、15玉、14金、25玉、35飛迄。

松尾 裕
角筋を気にしないようで気にする。

★最初は角筋を無視したのに、最後にはきっちり止めています。

名無し名人
飛利きを止めるための限定移動。初手、2手目、最終手と香を歩のように使う。ただ収束3手は捨駒で決めたい。齋藤光寿さんかな。

★多くの方が打歩物を得意とする青木さんと予想する中、名無しさんはさすがの推理力を発揮。

青木裕一
まぁ初手75香ですよね。

★そんな青木さんはなかなか冷たい反応でした 笑。

奥鳥羽生
香の仮面を剥ぐと……てめえは歩だな!

肉饂飩子
取られないように移動すると打歩になる。このひねくれた(?)狙いは誰だろう?

kaga
2手目龍を取る紛れ有り。

さわやか風太郎
打歩詰を巡る香車の牛歩戦術が地味で損をしているかな。

占魚亭
香の牛歩。

★まさかお二人が牛歩戦術をイメージされるとは。こちらをタイトルにすればよかった?

園城寺怜
香なのに1マスずつしか動かないギャップ。

馬屋原剛
14銀成までかと思ったが違った。一歩ずつ歩く香がよい。

後藤 満
打歩詰をめぐる香の動きに味がある。

たくぼん
香の1目上がりが3回。歩でもいいじゃんと香は泣いている。

みつかづ
2手目同角の2手長手数化駒余りが惜しいですが、香が1マスずつ進むのは面白いと思いました。

★さすがに合駒の絡まない変長は出題しない方針なので……。ちゃんと割りきれていますのでご確認ください。

h160se
しっくりこない収束。

河童生
最初の香の1目上がりがお気に入り。変化は総て駒余り。

ほっと
広い構図なのに移動距離が1マスの地味な手ばかりなのは、実は前例が無かったりして。しかしよく見たら妙手も無かった。

★飛筋を止める75香が妙手とは思われなくなった悲しい世界。

ほい
Step by Step な香さん、打歩回避の技が面白いです。

小林尚樹
ばらけた駒を言っているのか、飛龍を言っているのかは不明。もし飛龍の事を言っているのであれば、香車の通る往来の向こう側で佇んでいる光景が見えるので、「寂しげな駒たち」の方がよりマッチすると思う。

ikiron
変化の26香は打歩詰誘致のため、作意の26香は25を空けるため。目的は異なるのに応手は同じになるのがちょっと面白い。攻方香の動きも良いが、全体的にはやや地味な印象がある。

Hiro
95飛の利きを遮ることにより、17歩を打歩でなくすることができる、という訳ですね。出番のなかった角が寂しそう……。

★悲しげなのは角でしたか。

不透明人間
76香「おれは歩じゃないぞ!」25香「おれも!」

★鸚鵡よく言えども飛鳥を離れず、ということわざが。

ミーナ
こうゆうの、ブルータス手筋っていうんでしたっけ? え、違った? 悲しいのは95飛。いなけりゃ詰まないのに、邪魔者扱い。
作者は超短編の雄、YYZ。

★95飛を遠打orソッポで再現したらブルータスになるんでしょうね、きっと。

すみしん
これだけ大胆な構図に、チマチマした手順、このような作品は個人的に好きです。タイトルも香車のイライラ感が伝わってきていい感じですね。

3時のおやつ
初手一発。

彼方
捨駒は全くないが香の動きが好感触。

tsumegaeru
短い香上がりを双方で行うのが面白い。

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ありがとうございました

初めまして、齋藤光寿(みつひさ)といいます。

たくさんのご批評、ご感想本当にありがとうございます。
参加させていただきとても嬉しかったです。

本作は初手と二手目の応酬から作りましたが、なかなか後半がうまくまとまらず緩んでしまいました。5手詰の案をもっと考えるべきだったかもしれません。
元の発想は「バッテリーを開いた駒と同じ動きで合駒をする」というもので、いつかその題材でリベンジを果たしたいです。
また、96の竜を飛車にすると2手目に36歩合とされたときに変長になると思いました。

そしてこのような発表の機会を与えてくださった鈴川様、本当にありがとうございました。
もし第2回がありましたら是非参加させてください。よろしくお願いします。

これからも詰将棋を作り続けていくつもりです。

本当にありがとうございました!

No title

お名前間違えてごめんなさい! 生放送で指摘されたのを鵜呑みにしちゃいました。修正します。
あと36歩合で変長というのもよく読んでいらっしゃいますね……。見落としました。

ぜひ、今後ともよろしくお願いします!
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my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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2015年11月に開催した企画で、7手詰を募集して17作を出題しました。45名もの方に解答していただき感謝です。順位発表はニコ生で放送するという新しい試み。

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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
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