詰パラ 入選109回 デパート

詰将棋パラダイス2016年4月号
デパート 第1番

入選109回
東京都 鈴川優希



誤0 無2 正33

◎久保です。デパートにジャージで行ったら親に怒られました。久保です。

◎84の退路を塞いで93角は当然の一手。合駒はすぐには決まらないので、仮に歩合として進めよう。
◎76歩と叩いて同玉に87の逃げを防いで98角。ここも(二歩だが)歩合としておく。
◎87歩合に79香と打てばいかにも詰形だ。67玉には58金の1手詰だし、これに備えて78歩合などと中合を繰り出してみても、同香から68歩と打たれてしまう。
◎万事休したかというところ、ここで77桂と捨合する変化がキー。この局面では同香~79桂で簡単に詰んでしまうのだが、もし87の合駒が桂だったら……そう、これを同桂成と取れるのだ。
◎しかしそれだけでは不十分だ。なぜなら87の桂が動くと76角が生じるからである。これを防ぐには……84の合駒も桂だ!
◎ところがところが、玉方の駒台には桂が1枚しかない。この1枚は77桂合のための1枚だ。つまり84や87に桂を打合するだけの余裕はない。ということは……。
◎93角に84桂跳!、98角に87桂生!といずれも移動合で応じるのが先を見据えた好防。これで79桂に同桂成、次いで76角に同桂と受けることができる。移動合したため、これらが2段跳ねになるのも見逃せないポイントだ。
◎さて76同桂となって、今度は93の角筋が通る。最後はこの角を57に成り捨て、完璧なまとめだ。

◎未来を知り過去を変え、そして物語は最高の結末をみる。55に鎮座する時の王は、その顛末を静かに見守る観測者か。主役の桂の陰で、初形から詰上りに至るまで睨みを利かせる王の配置が光った。

太刀岡◯―これでもかというほど追求された美しさに感動。



解説が気に入ったので掲載。あとたちおかさんは僕の作品によく美しいとコメントしてくださるので嬉しいです。

72桂・95桂は実は不要駒。ですが2段跳ねのためなら置きますよね。置かない人もいるでしょうけど、僕が作ったという証拠みたいな感じで。
あと僕にしては珍しく金を配置しています。配置の重心を考えるとここは金のほうが落ち着いている気がします。もし2枚の桂を省くんだったらひたすら軽くしたいんでと金にします。

創作方法は、角打に桂合2回が出発点で、収束を正算して、そこから再構成逆算。その過程で香打に桂の捨合を挿入。2段跳ねにするアイディアは最後です。
代表作?

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2枚減る方

桂を置かなくても成立しているなら、置かない方に一票。

桂二段跳ね2回にしなくても、合駒した桂が2枚とも跳ねる
のですから、それほど印象が変わるとも思えません。
駒数が2枚減ったら、初形たった8枚ですよ。
当然そちらを選びたいですね。

GOOD!

書き忘れましたけど、本作、鈴川作で一番好きかもです。

No title

ありがとうございます。この前の表紙作でもそう言われたような 笑。

>合駒した桂が2枚とも跳ねるのですから、それほど印象が変わるとも思えません

とのことですが、これ、実際に盤に並べてみるとかなり変わるんですよね。
桂生も入るので、僕はこちらのほうが気に入ってます。

No title

表紙作もそうだし、デパートのぶつかったヤツも含めて、
当方の好みの作が最近多いということです。

No title

解答欄魔さんの作風が真似できたらなあと思います。
「風鈴」は不朽の名作だと思いますし、初形から94歩だけを消去して1手詰の作品も好みです。
もちろんですが、そういった作品は好きであるものの作る難易度はひじょうに高いわけですが 笑。
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管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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