スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

それをわたしはこう作る

裏短コンの出題だけしてブログをなんにも更新しないのは甘えだと思ったので、お茶を濁すようなものを。

詰パラ2009年9月号デパート
堀切良太作



合駒職人の作品。序の二段角合の意味づけがちょっとおもしろい。
まず、2手目すぐに24玉は35金、33玉、34金迄。15からの脱出を図るべく、捨合がまず必要です。しかしそれでは同金、13玉、25金で、16に何を合駒しても14香迄。そこで、あらかじめ16に中合して香を近づけておき、同様の手順で25金の時に16飛と取ってしまい、その飛を14にまで利かせて逃れるのが玉方の狙いです。
そういうわけで16合~15合が確定となりますが、前に利く駒だと15金~14金と押しこんでいって、13にもらった駒を打って清算すれば詰んでしまいます。またいずれかが桂合だと15同香、24玉に16桂迄ですね。
単純といえば単純ですが、打歩詰も絡まない中で連続角合を出してしまうのはさすがというところ。
ちなみにこの16合ですが、最近たまに見かける「時間差中合」の要素を含んでいるとは思いませんか……? 本旨じゃないので詳しくは書きませんが、わかる人にはこう言っておけばなんとなく伝わるかと。
連続角合の後は龍の移動中合まで出て、なんとかその飛も捨ててまとめきっています。

で、この作品を見て思ったのは、前半と後半がやや分裂気味だなあということ。
連続角合のところはそれで意味づけが完結していますし、そこからどうやってまとめるかを考えた結果、龍の移動中合からの手順を見つけたんだろうなと思います。

では、序の連続角合だけを単体で切り出したらどうなるか……。
やってみました。



1段下げることで、歩合の変化を短く切り詰めることに成功。駒数も減りました。
もらった2枚の角を、斜め一線に捨てるという構成で、ストーリー的にも完成している。
最終手の成生非限定が気になりますが、どうしようもありませんでした。

さてこれで終わるとわざわざブログで書くほどのことではないんですが、詰パラのバックナンバーをめくっていたら、見つけてしまいました。同じことをやっている方を。

詰パラ2000年2月号高等学校
縫田光司作



堀切さんの作品よりずいぶん前ですね。
連続角合の機構はまったく同じ。その処理の方法ですが、原型邪魔駒消去という技を使っています。
51となんていう駒を置くくらいなら鈴川図のほうがいい気がしなくもないですが(おっと)。

類作がどうこう、というよりも、いろいろな作家のいろいろな作り方を見られるのはおもしろいことだと思います。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

No title

貴作、一番シンプルでいい出来です。
縫田作は、と金5枚の初形が整理されていたら、
もっと高い評価を得ていただろうなと思いますね。

No title

解答欄魔さんならそう仰るかと思いました 笑。

構成重視派

堀切さんの図は16角合を成立させている56龍を消している点は価値があると思います。
僕はシンプル配置には全く興味がなく、成立させている駒が消える事の方が美しく感じます。
それなら堀切作だと、角を33に捨てるのではつまらない。
56に捨てないと。
僕は少しでも構成が良くなる方を選択する構成派です。

No title

>三輪さん
Twitterの図よかったですねえ。

No title

お久しぶりです。
毎度勉強になります。

同じ「角連続合」でも、その後の展開は作者さん毎に違うのですね。

ビギナーの私が言うのもなんですが、私は鈴川さんの詰将棋の
ストーリーが好きです。

取った駒は元が合駒と言えども捨てるのが好みですが、
斜めに連続して捨てるのが配置が端正なのも相まって、
とっても美しく見えました。

これからも勉強しに、フラッと立ち寄りたいと思います。

No title

>みつかづさん
コメントありがとうございます。
連続合の部分がひじょうに簡明な仕組みでできているので、そこから大風呂敷を広げてしまうのはちょっと素材がもったいない気がしました。
(このあたり、http://makugaeru.blog46.fc2.com/blog-entry-972.htmlと逆のことを言っていて自分でも矛盾だと思いましたが、今回は角を斜めに捨てるという点でストーリー性もあると判断してのことです)
堀切さんはとにかく合駒を入れたい方だと思いますから、発表図がベストだと思っていらっしゃるのかと。

ストーリー性=構成

鈴川君がストーリー性と言っている事は、僕が構成と言っているのと、言わんとしている意味は同じですね。
僕がそのストーリー性と言うか構成と言うか、一番好きなのは、メイン手順を成立させていた駒を消す事です。
その駒は56龍になるので、その駒を消す事はストーリー性はあると思いますね。
図としては、堀切さんの図は良いとは僕は思いませんが。
ストーリー性については作家の好みが個性になって面白い分けで、又、今回のような記事を期待してますよ。

No title

その一環として、僕が好きなパターンは例の「初手に打った駒を収束で消す(or活用する)」です。
広義の伏線回収と言えるので。

No title

今日初めてこの記事を見つけて投稿しています。自作の件ですが、「前半と後半がやや分裂気味」という評はごもっともですが、当時鈴川さんと同じ位の年齢の私としては、角捨て、龍の移動中合、飛車の限定打捨駒で十分だと思っていました。というか、これだけのことをやっているのにまだ評価されないなんて、最近の若者のレベルは上がりましたね。鈴川作は角捨て二発でシンプルですが、二度目の角捨てが限定でない所がやや不満です。その点では縫田作の方が上ですね。それにしても作品の評価は難しいですね。

No title

まさかご本人からコメントいただけるとは思いませんでした。恐縮です。
嫌味なふうに聞こえてしまっていましたら申し訳ないです。
評価しないというのではなく、記事に書きましたとおり、作家によって作り方に違いが出ておもしろいのが趣旨になっていますので、どうかご勘弁ください。
私の図で2度目の角捨が非限定というのは33玉の余地があるということでしょうかね? ここが気になるというご意見は最初は違和感がありましたが、あぶり出しで最後に字形が崩れる変同と同じような解釈をすれば納得しました。
カレンダー(月別)
10 ≪│2017/11│≫ 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
FC2カウンター
About
my cubeへようこそ。詰将棋のブログです。駒を並べてアートが表現できるって素敵なことじゃありませんか? 詰キストの方もビギナーの方も楽しんでいってください。

管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

第n回裏短編コンクール
2015年11月に開催した企画で、7手詰を募集して17作を出題しました。45名もの方に解答していただき感謝です。順位発表はニコ生で放送するという新しい試み。

第φ回裏短編コンクール
2016年、裏短コン2回目の開催。9手詰25作出題の大盛況でした。結果稿はいずれもブログ右袖のカテゴリーからどうぞ。

たのしく、うつくしく。
難解? 複雑? そんなものとは無縁な「易しいからこそ楽しい」作品を紹介していく連載です。不定期更新。

解付き出題
自作を解付きで出していた企画で、現在#120をもって休止中。在庫整理の意味合いが強いので質より量です。

今週の詰将棋・
詰将棋ウィークリー

今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

このブログはリンクフリーです。Sine 2009.6.
メールアドレス
makugaeru●yahoo.co.jp
●を@に替えてください。
全記事数表示
全タイトルを表示
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
リンク
詰将棋あるあるbot
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。