第φ回裏短コン「背水の陣」

8位
背水の陣
馬屋原剛

点数012345678910
人数00114656465

正解38 誤解4 無解3
得点2.65
人気投票 1位:3人 2位:0人 3位:3人
ベストタイトル投票:4人(3位)



作者
若島氏の論考「詰将棋基礎論(1)」の「逆打歩詰でのセルフピン」から発想を得た。(この詰将棋がすごい!2015年度版 188ページ)
初手に銀を打つ本筋(?)の紛れの他にも、金が動いたり相手の銀を取ってしまうことで先手玉の逃げ場所ができてしまうのは面白いと思う。初手のインパクトを強めるためにヒモなしの捨駒になるようにした。もしかすると逆に37とと指したくなる構図になったかもしれない。
タイトルはことわざ通り、敢えて退路を断つことで、相手に打ち勝つ様をあらわした。

★昨年度「欺きの一角獣」で優勝を果たした馬屋原さん。今年はどんな作品を?

★絶対そんなわけないですけど、初手48香としてみましょう。55玉で、次に44へ逃がすわけにはいかないので、65香or64香の開王手ですが、いずれも66歩合とされると逆王手。97龍がいるので同馬とは取れませんし、57王と逃げているようでは詰将棋になりません。というわけでこれは失敗。
★慣れている人ならここらへんでピンときますね。玉方の持駒は歩だけ。66への合駒は歩しかないわけですが、ならばその66歩合で「攻方玉を打歩詰にする」ようにすれば、66歩合が禁手になって指せない、というトリック。逆打歩詰誘致、などと呼ばれている構想です。
★先ほどは48銀を取ってしまったゆえに、攻方玉が57へ逃げる余地が生じて打歩詰になりませんでした。そこで……。
★37と!、同龍、57銀! いったん龍の利きを通させてから57銀を打つことで、この57銀をセルフピンします。66歩合のときに同銀と取れず、めでたく攻方玉は打歩詰です。
★以下は98馬と捨てて、77馬のほうのピンをほどいての詰上りとなります。

三輪勝昭
55玉で64香とした時に66歩が、打歩になっていないといけないとしたら初手57銀はない。
そうか、龍が通っていれば57銀と打っても打歩になるのか。
37との絶妙手に中々気付かず苦労した。
作者予想=馬屋原 剛作。
根拠なしです。

★作者予想は易しかったと思います。
★この初手、紐なしの捨駒という点が価値が高いです。同玉なら48金、46玉、47銀、同龍(同とは35銀迄)、同金、同と、36飛迄駒余り。また2手目同となら35銀で44が塞げるので、55玉、48金迄です。

占魚亭
6手目歩合は出来ないという仕掛け。かなりの力業ですねぇ(笑)

奥鳥羽生
打歩詰誘致のためにわざと王手させ龍利き通し。

松尾 裕
相手は歩しか持っていない、そうか!打歩詰めに誘えばいいんだ! これに気付くまで悪戦苦闘。

EOG
龍筋を通すのだろうとは思ったが、いきなり37とですか。64香も注意。でも重々しいなあ。

★64香のところ、65香でも同じように見えますが、同玉、98馬に今取ったばかりの香を合駒されると不思議と詰みません。ここでの誤解が1名。

前田康熙
打ち歩誘導。双玉ものをあまり解いたことがなかったのですごいなあと思いました。

園城寺怜
37との捨て駒で敵の竜の利きを通すことで自玉を打歩に誘導する。なるほどの手順。

ぶじょー部長
背水の陣は実は王側という展開は面白い。

金少桂
極限まで自玉を追い込む、徹底した逆打歩誘致。タイトルもぴったり。

★これ、よくある「ことわざタイトル」なんですけど、すごいマッチしているんですよね。この作品のためにことわざがあるみたいで。

名無し名人
わざわざ逆王手をかけさせる初手は成程。5手目もちょっとした工夫。個人的にこれ系のジャンルは苦手だが、この作品は手の感触や収束にもこだわりが感じられるのが良い。
作者予想=オオサキさん。構想作家の中から消去法で。馬屋原さんも怪しいけど。

★「オオサキさんなら最後の馬捨は入らないですね」と聞きました 笑。

虹色のルモ
一回竜を引き付け打歩に誘致することで勝ちになるとは、後ろに並んでる桂馬は敵軍の騎馬隊なのでしょうか。
(ソフト解答)

おかもと
逆境になればなるほど強くなる先手王。

まつきち
自王を打歩詰に誘致するため歩以外の駒を渡さずに攻める必要があるのはわかるが、37とは強烈!単に57銀は66歩と打たれるが、37同龍とさせれば57銀としても66歩が打歩になる仕掛けに気づくのに時間がかかった。作意も香の限定移動から馬捨てが入ってきれいにまとまる。

野々村禎彦
わざと逆王手をかけさせた上で自王の退路を塞いで打歩詰に誘導する、「最後の審判」系テーマをノーマル詰将棋に移植した発想が素晴らしい。狙いには気付いても最後でうっかり▲65香とすると、▲98馬△76香合という紛れも心憎い。鋭さはないが捨駒も入り文句なし。

まっつぁんこ
考えにくいけどあまり面白くない。

ほっと
わざわざ先手玉に王手が掛かった状態にするのだが、良く考えたら前例もあった。
愛 上夫氏作(昭和59年詰棋めいと創刊号)

詰パラHP鑑賞室に載ってる作品ですね。
★逆打歩詰誘致の源流ってどこにあるんでしょうか?

景山英貴
攻方玉の打歩詰は好きではない。三輪勝昭さん。

tsumegaeru
このと金捨ては新鮮。自らを窮地に追い込むこと自体が目的になっているのがすごい。

山下誠
この作品が最後まで残った。左右の龍筋をわざわざ通して、自玉を打歩詰に誘うという驚くべき構想。命名も適切。

大瀬戸
収束5手から逆算して考えた。

原田椅子
この新しさには率直に脱帽。

小林尚樹
無駄駒は無いのだろうか。

青木裕一
66歩を打歩詰にするために66に利きを作らないと思ったら、その駒を動けなくするのが正解でした。
最近、逆打歩詰誘致をTwitterにアップしている園川彼方さんが作者かも……。

江市 滋
左右両方からの竜の睨みの中、というのは新しいのかも知れないが、そこ以外に妙味がない。初手バッタリの印象。

ミーナ
この初手は見えなかった。みずから縛られるために、と金が邪魔とは。
肉を切らせて骨を断つ、逆打歩構想の究極のかたち。締めの馬捨てがまた絶好。
作者は園川彼方さん。

桂花
攻方王の打歩誘致は久しぶりに見た気がする。

Pathfinder
打歩詰に誘致するための初手と重い銀打ちが面白かったです。

★これ、「数の法則」では57金(左・直)でも足りてるんですけど、そうすると66歩合のときに金の空き地に玉が下がる余地があってダメなんですよね。こんなところにもこだわりが。
★と、思ったら……。

久保紀貴
初手が自ら王を窮地に追い込む面白い手。3手目も自らの退路を開けないように攻める好手……と思っていたら57金には同龍~37玉で逃れていると聞いて評価1点減。作者予想は馬屋原さん。

★初手を紐なし捨駒にした弊害が出てしまった感じ? 57金、同龍、同金、37玉に取った飛を使って詰ませるように作ることは理論上は可能だと思いますが……。
★構想作家らしい悩みです。

河童生
打歩詰に誘う初手が面白い。見渡せば遠くの山に3桂の花、ですね

齋藤光寿
驚愕の初手。これで収束が決まってるのも凄すぎる。あと当たり前の手だけどつなぎの64香がかわいくて好きな手です。

黄楊一輝
なるほど。打歩に…巧い。

後藤 満
短コン史上最多の使用駒か? 打歩詰に誘導するのが狙いとは!気付きにくかったです。

不透明人間
27とを消しておかないと陣に穴があくのね。

すみしん
候補手が多すぎてギブアップしました。ところで2手55玉と逃げたときの変化はどうなるのでしょう?

★これは48銀が残っているし66歩合を取れる駒もないので、作意に準じて詰みです。

竹中健一
この初手はうまいですね!!

園川彼方
66歩の攻方王打歩詰誘致は銀をピンさせることで解決。収束の馬捨ては望外。

太刀岡甫
自玉の打歩禁の利用は普通ですが、あえて自玉を危険にする初手、合駒制限利用の限定移動や収束の馬捨てなど、欲張りに色々入っている点が非常に優秀。園川彼方さん作と予想。

★初手、3手目、5手目、7手目とこの枠組の中で考えうる構想をふんだんに盛りこんでおり、ひとつの到達点かもしれません。

オオサキ
ちょっと単純すぎるか。17飛を合駒で発生させるとか、そっちの方での発展を考えてしまう。

★構想作家は忙しい。

作者
77馬でなく57銀をアンピンできたらストーリーとして完璧だったか。

★自らピンして、打歩詰誘致が終わったらピンを外す。完璧。

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背水の陣

タイトルから戦場を想像、売り切れとするために並んだ配置が分かりやすい桂馬、きっと騎馬隊に違いない、

なんて想像してたのは私だけ(泣)
どうしても解けずソフト解答です(号泣)打歩誘致は解答を見てなるほどー
竜をぎりぎりまで呼び込むので怖い感覚

No title

逆打歩詰誘致は、いわゆる「知らないと解けない」筋ですので、この機会に覚えていってくださいな。
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管理者:鈴川優希
月刊誌「詰将棋パラダイス」を活動拠点とする詰将棋作家。石川県のド田舎育ちですが、大学進学とともに東京へ。詰工房などの会合に顔を出したり、解答選手権などのイベントを運営したりしてます。詰将棋は小学生の時から作り始め、2009年5月に詰パラ初入選。2015年12月に最年少同人入り(入選100回達成)。半期賞受賞6回。2016年4月より詰パラ連載「ちえのわ雑文集」の世話役に就任。現在、第一作品集を執筆中。出版は今夏を予定していましたが果たして……。

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今週の詰将棋は2009年7月からの2年間100題。詰将棋ウィークリーは1012年3月からの50週は幻想咲花さんとのコラボ、それ以降は鈴川単独の出題で2014年3月まで、#100をもって終了しました。解答して頂いた方に感謝します。
※81puzzler閉鎖につき詰将棋ウィークリーの記事にはリンク切れが多いです。

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